ノルウェー教育相が日本に警告「デジタル教育の過ち繰り返すな」
ノルウェー教育相、日本へ警告「デジタル教育の過ち繰り返すな」

デジタル教育の先進国として知られるノルウェーで、教育のデジタル化に対する軌道修正の動きが加速している。カーリ・ネッサ・ノルトゥン教育相(40)は今年1月、ロンドンで開催された国際デジタル教育イベントで「デジタルが学校の授業時間を支配すべきではない」と述べ、デジタル化への不信感をあらわにした。さらに6月には、ヨーナス・ガール・ストーレ首相(65)が記者会見で「生成AIは小学校では原則、使えないようにする」と表明するなど、方針転換が進んでいる。

学習成果の低下とスクリーンタイムの急増

ノルウェーでは2015年以降、学校でのデジタル端末を使った授業が急増した。しかし、OECDの国際学習到達度調査(PISA)では、2018年から2022年にかけて読解力、数学的応用力、科学的応用力の成績が12~33点低下し、過去最低を記録した。

ノルトゥン氏は6月末の読売新聞の書面インタビューで「我々はデジタル化による学習成果や意欲の低下、いじめや不登校の増加を目の当たりにしている」と危機感を表明。要因の一つとして、デジタル画面を見る「スクリーンタイム」の急増を挙げた。具体的には、デジタル画面を使った授業を週4時間以上受ける小学7年生が、2013年の14.5%から2019年には46.4%に増加。PISAの数学の授業に関するアンケートでは「デジタル機器でよく注意散漫になる」と答えた生徒はOECD平均の30.4%に対し、ノルウェーは31.2%と平均を上回った。

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日本への助言と関連法成立

ノルトゥン氏は日本に対して「私たちが犯した過ちを繰り返さないように」と警告。日本では6月、デジタル教科書を正式な教科書とする関連法が国会で成立しており、紙の教科書からの大転換が進む中、教育の質や子どもの健康、学力などへの影響が懸念されている。文部科学省は新たな教科書の具体像の検討を進めており、ノルウェーの事例は重要な参考材料となる。

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