高市早苗首相は3日、熊本地震の被災地を視察し、熊本市内で記者団の取材に応じた。予備費から200億円超を支出する方針を明らかにし、今回の地震を「激甚災害」に指定する意向を示した。
首相は同日、最大震度7を観測した熊本県氷川町の避難所を訪れ、被災者に「国でできることは全部やるつもりで来た」と伝え、現地の状況や要望を聞き取った。その後、熊本市内で木村敬・県知事と面会し、意見交換を行った。
予備費の支出、4日に閣議決定
首相は記者団に「予算の手当てはしっかりと行うので、自治体は躊躇(ちゅうちょ)なく復旧にあたっていただきたい」と述べ、4日に予備費の支出を閣議決定する考えを表明した。また、「激甚災害」の指定について、対象地域を限定しない「本激」とする見込みだと言及。さらに、運転免許証の更新期限延長などが認められる「特定非常災害」とする見通しも示した。
視察の時期をめぐり慎重論も
首相が直接訪ねることで現地の様子を把握し、政策に反映できる利点がある一方、発災から間もない視察には政府内でも慎重論があった。官邸内では「現場に行ってもできることは限られる」「迷惑をかけてはまずい」との声が出ていた。過去の例では、10年前の熊本地震で本震から7日後に安倍晋三首相が、2024年の能登半島地震では13日後に岸田文雄首相が現地に入った。今回の視察は震災から6日後で、過去の例などを考慮し、この日の訪問を決めたとみられる。



