和歌山市長退任前に3期12年を振り返る「悔いなし」
和歌山市長退任前に3期12年を振り返る「悔いなし」

和歌山市の尾花正啓市長(73)は今期限りでの退任を表明している。8月2日告示の市長選を前に、読売新聞のインタビューに応じ、3期12年を振り返った。

成果と財政改革

市長就任時の市債残高は3000億円以上だったが、新規事業では国の予算を獲得するよう徹底。44あった公約のほとんどを実行し、就任後11年で実質的な市債を約332億円削減、財政調整基金を160億円に積み上げた。中心市街地の活性化では、南海・和歌山市駅の再開発で市民図書館などの複合ビルを整備し、和歌山城ホールも建設。本町公園では倉庫を民間に改修活用させた。大学誘致にも注力した。

子育て日本一の取り組み

学校の空調整備、子ども医療費の無償化、中学校・小学校の給食費無償化などを財源の継続性を見ながら進めた。しかし、自治体間の財源競争により東京一極集中が続くため、国に是正を求めた。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

やり残したこととコロナ禍の影響

2019年に人口が社会増に転じるなど順調だったが、コロナ禍で県外企業の事業所が市外へ移転・縮小。民間投資も物価高や海外情勢で困難になり、ホテル誘致もうまくいっていない。

和歌山城天守閣の今後

城は市民の心のシンボルであり、徳川御三家の風格を取り戻すため「扇の芝」整備や石垣周りの木を整え、天守閣が見えやすくなった。現在の鉄筋コンクリートの天守閣は耐震化が必要で、耐震化か木造再建かの調査を進めており、課題の整理は概ね終了。10年以上かかるため、「次の市長に判断は任せようと思います」と語った。

実務家としての姿勢とがんとの闘い

尾花氏は「政治家ではなく実務家」と述べ、現場を見て市民の話を聞くことを重視。県庁時代から市に関わり、「眠れなくなるほど毎日が楽しかった」と振り返った。2024年に膵臓がんが判明し、市民との触れ合いが難しくなったことが退任理由の一つ。病状は落ち着いている。自身の成果については「自分の限界までやりきった。悔いは全くありません」と語った。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ