観光地でありながら住みやすい街
東武スカイツリーライン(伊勢崎線)および東武日光線の東武動物公園駅は、埼玉県南埼玉郡宮代町百間に位置する。駅名からはホワイトタイガーや夏のプールが連想されるが、実際に訪れてみると観光地特有の喧騒はなく、住みやすさが際立つ街だった。
上野駅から電車で約40~50分と、想像していたよりも近い。駅前には高いビルはなく、空が広く感じられる。人影はまばらで、学校帰りの高校生が母親の運転する軽自動車に乗り込むようなのどかな風景が広がる。その隣には、巨大な「無印良品」の店舗が存在感を放っている。
駅前よりその先に生活がある
駅前の整然とした風景とは一転、駅から少し離れると、地元の生活感あふれるエリアが広がる。商店や住宅が点在し、静かで落ち着いた雰囲気だ。家賃は3万円台の物件もあり、都内に比べて格段に安い。
地元で人気の「純手打ちそば一茶」(宮代町中央2-4-3)は、その太そばを求めて他県からも客が訪れる。観光地としての顔を持ちながらも、地域密着型の店が多く、住民の暮らしを支えている。
進化型施設「東武動物公園」
東武動物公園は、動物園と遊園地が一体となった施設で、ホワイトタイガーや夏のプールが有名だ。しかし、その存在が街を過度に観光地化することはなく、住民にとっては日常の一部として溶け込んでいる。
駅前の無印良品も、観光客というよりも地元住民の利用が中心だ。買い物の利便性が高く、生活の質を向上させている。
都会の生活はいいことばかりでなかった
この街に移り住んだ元白バイ警官は、以前は都内に住んでいたが、騒音や混雑、ストレスに悩まされていたという。「都会の生活は便利だが、心身の健康を損ねることもある。ここに来て、ゆったりとした時間が流れているのを実感する」と語る。
彼は現在、東武動物公園駅周辺で暮らしながら、地域の安全活動にも携わっている。元警官ならではの視点で、治安の良さもこの街の魅力の一つだと指摘する。
元白バイ警官がこの街を選んだ理由
「観光地だけど、観光地化されていない」というのが、彼がこの街を選んだ理由だ。駅前には必要な施設が揃い、少し歩けば田園風景が広がる。都心へのアクセスも良好で、通勤にも不便しない。
家賃の安さも大きな決め手だった。「都内で同じ条件の物件を探すと、家賃は倍以上になる。ここならゆとりを持って生活できる」と話す。
ハクビシンの巣だった家屋が、地元民の居場所になるまで
地域の空き家問題に取り組むプロジェクトも進行中だ。かつてハクビシンの巣になっていた古民家を改装し、地元住民の交流拠点として再生させた。シェアキッチンも併設され、料理教室やイベントが開催されている。
この取り組みは、住民同士のつながりを深め、地域の活性化につながっている。「住むとちょっといい街」としての魅力は、こうしたコミュニティの力にも支えられている。



