山梨「天空のマチュピチュ」コモアしおつ、開発35年で美しい景観を保つ秘訣
山梨「天空のマチュピチュ」コモアしおつ、35年美しい街であり続ける理由

山梨県上野原市にある「コモアしおつ」は、山を切り拓いてつくられた住宅地で、その景観の美しさから「天空のマチュピチュ」とも呼ばれている。開発から35年が経過した今も、緑豊かで調和のとれた街並みが保たれているのは、地区計画や建築協定、建築協約といった厳格なルールと、住民の自主的な活動によるものだ。

ルールが守る美しい景観

コモアしおつでは、敷地の細分化や建物の高さ、屋根の形、外壁の位置、塀の高さや構造、道路沿いの緑化などに一定のルールが定められている。これらの約束事が、街全体の景観を大きく崩さないための基盤となっている。開発当初から積水ハウスが関わり、現在も管理組合や自治会と連携しながら景観維持に努めている。

住民の高齢化と景観維持の課題

元管理組合長の北村良さんは、「子育てに理想的な住環境だった」「これ以上ないほど満足できる環境で暮らせた」と振り返る。都心への通勤は負担だったが、リタイア後は買い物や通院に不便は感じていないという。しかし、気になるのは街並みの維持だ。「この街が時間の経過とともにみすぼらしくなってしまうのは悲しい。そうならないよう、できるだけよい形で後世に残したい」と北村さんは語る。

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木々は大きく育ち、個人の手では管理が難しいものも増えてきた。住民の高齢化が進む中、これまで各家庭に委ねられてきた庭木や植栽の維持が今後の課題となっている。

「コモア街並み委員会」の取り組み

こうした課題に対応するため、管理組合と自治会の有志によって「コモア街並み委員会」が立ち上がった。住民への啓発活動に加え、公園や緑道の高木については、管理者である上野原市と協力しながら剪定を進めている。現在はボランティアメンバーによる公共スペースの剪定作業も行われており、筆者が訪れた日も、住民が造園のプロから技術を教わりながら作業をしていた。

今後は、公園や緑道の中低木を住民の手で管理できる体制をつくり、将来的には庭木の管理が難しくなった住民を支える仕組みにすることも検討されている。こうした取り組みが、コモアしおつの美しい景観を未来へとつなぐ鍵となっている。

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