ロシア軍は24日、ウクライナ東部ドンバス地域で新たな大規模攻勢を開始した。ウクライナ当局によれば、ロシア軍は砲撃と空爆を強化し、複数の都市で激しい戦闘が発生している。これに対し、欧米諸国は即座に追加制裁を発表し、ロシアへの圧力を強める構えだ。
攻勢の詳細とウクライナ側の反応
ウクライナ国防省の報道官は「ロシア軍はドネツク州とルハンシク州の全域で攻勢を強化しており、民間人への被害が拡大している」と述べた。特に、マリウポリでは包囲が続き、市民の避難が困難な状況にある。ウクライナ軍は防戦に徹しているが、装備や兵力で劣勢にあると認めている。
ゼレンスキー大統領は緊急演説で「ロシアは新たな段階に突入した。我々は自国を守り続ける」と強調し、国際社会にさらなる支援を要請した。また、民間人保護のため、戦闘地域からの退避を呼びかけた。
欧米の追加制裁と国際社会の反応
米国は新たな制裁パッケージを発表し、ロシアの主要銀行や国有企業を対象に含めた。バイデン大統領は「ロシアの侵略行為には代償が伴う」と声明で述べた。EUもロシア産原油の禁輸を含む第6次制裁案を検討中で、加盟国間で調整を進めている。
一方、中国は「対話による解決」を呼びかけ、制裁に反対する立場を明確にした。国連総会では緊急会合が開かれ、停戦決議が採決される見通しだが、ロシアの拒否権発動が予想される。
専門家の見解と今後の展望
軍事専門家のアンドリー・ザゴロドニュク氏は「ロシア軍は兵力を集中し、ドンバス地域での突破を狙っている。ウクライナ軍の抵抗は激しいが、長期的には消耗戦になる可能性が高い」と分析する。また、経済制裁の効果については「短期的にはロシア経済に打撃を与えるが、エネルギー価格の高騰が欧州にも逆風となる」と指摘する。
国際政治学者のマリア・ポポワ氏は「この攻勢は和平交渉の行方を左右する。ロシアが軍事的優位を確立すれば、交渉条件を強硬にするだろう」と予測する。一方、ウクライナ側は「交渉は可能だが、領土の放棄はない」と譲歩を否定している。



