中国・尖閣占拠へのカウントダウン開始か 習政権の新たな武器「民族団結法」とは
中国・尖閣占拠へのカウントダウン開始か 習政権の新たな武器

中国の尖閣諸島占拠へのカウントダウンが始まった――。政治ジャーナリストでびわこ成蹊スポーツ大学教授の清水克彦氏は、習近平政権が2027年の中国軍(人民解放軍)創設100年に向け、台湾統一および尖閣諸島の占拠に向けた最終段階に入っていると警鐘を鳴らす。その新たな武器として注目されるのが、2026年7月1日に施行された「民族団結法」だ。

「目に見えない戦い」は幕を開けている

清水氏は、アメリカの中国研究者で国防総省顧問も務めたマイケル・ピルズベリー氏の言葉を引用する。「我々は、ゲームに負けているのかどうかわかっていない。実際、我々はゲームが始まっていることさえ知らない」。この言葉が示すように、台湾や尖閣諸島をめぐる「目に見えない戦い」はとっくに始まっているという。

その証拠として、2026年5月に中国・遼寧省大連で、国家輸出入禁止貨物密輸罪の疑いで富士電機グループの日本人社員2人が身柄を拘束され、翌月に逮捕された事件を挙げる。さらに6月29日には、中国商務部が防衛省防衛研究所や三菱電機子会社など日本の20の事業体を軍民両用品目の輸出禁止リストに追加し、さらに20の企業・団体を輸出審査厳格化のための監視リストに加えた。

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習近平は尖閣諸島もあきらめていない

これらの措置の背景には、日本の高市早苗政権が「反省するどころか、誤った道をますます深く進み、『新型軍国主義』の歩みを加速させ、攻撃型兵器を配備している」(中国商務省の声明)ことへの強い怒りがある。また、レアアース(希土類)などの重要物資を「容易には持ち出させない」という習近平国家主席の強烈な意思も透けて見える。

清水氏は、今の中国は習氏の指示の下、台湾統一および、中国が台湾省の一部とみなす沖縄県の尖閣諸島の占拠に向け、詰めの段階にあると指摘する。その証拠に、7月1日の中国共産党創立105周年記念行事で、習氏はこう述べた。「祖国の完全統一の実現は、わが党の揺るぎない歴史的任務。台湾独立勢力を叩き、外部勢力の干渉を排除し、祖国統一の大業を断固として推し進める」。

民族団結法という「新たな武器」

清水氏が特に注目するのが、7月1日に施行された「民族団結法」だ。この法律は、民族分裂や国家統一を妨害する行為を厳しく取り締まるもので、日本からの中国批判も射程範囲に入る可能性がある。同法は、中国の民族政策を強化し、台湾や尖閣諸島問題における中国の立場に異議を唱える言論を抑圧するための法的根拠として利用される恐れがある。

さらに、清水氏は北朝鮮が中国と連携するシナリオにも言及。もし北朝鮮が中国と一緒に動いた場合、東アジアの安全保障環境は劇的に悪化する。高市首相が自らの実績を示すなら、外交政策で強いリーダーシップを発揮する必要があると論じる。

日本人へ「揺れるのはこれからだ」

清水氏は、習近平がとにかく嫌う高市外交の姿勢を分析。高市政権の強硬な対中姿勢が中国の反発を招いている一方で、麻生太郎氏が「令和の藤原道長」を目指す動きなど、日本の政治内部の力学も複雑だ。最終的に、日本人は「揺れるのはこれからだ」と覚悟すべきだと警告する。

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