ルート66取材中に夕食へ招いた夫妻「自己利益があらゆる動機に勝る」
ルート66取材中に夕食へ招いた夫妻「自己利益があらゆる動機に勝る」

ミズーリ州レバノン近郊で、ルート66を取材中の記者が、飲食店で出会ったキリスト教徒の夫妻から自宅での夕食に招かれた。夫妻が語ったのは、敬虔な信仰と、意外な資本主義論だった。

日曜日の昼下がり、飲食店での出会い

日曜日の昼過ぎ、ルート66沿いの飲食店でハンバーガーを食べていると、隣のテーブルの男性と目が合い、雑談になった。クライドさん(70)と妻のアンさん(71)は、教会での礼拝後に食事に来ていた。

先に食事を終えた夫妻が立ち去る際、アンさんが記者のテーブルに来て「今夜、うちで晩ご飯を食べませんか」と誘った。差し出されたカードには住所が手書きされ、「無理しないで下さい。携帯電話の電波も不安定になる田舎ですが、ご都合がつくようでしたら」と添えられていた。

農場への道、そして食卓

指定された午後6時に合わせて宿を出て、スマホの地図に住所を入力した。途中で舗装路が途切れ、砂利道になると、一帯は緑の丘や谷が続くオザーク山地の一角だった。対向車はぱったりとなくなった。

そのまま走ると、道路脇に郵便受けが三つ並んでいた。見落としてはならないサインだ。右折すると、見渡す限りの緑の中に3軒の家が立っていた。

食卓には、畑で採れたインゲン豆や新ジャガ、オーブンで焼いたサーモンが並んだ。アンさんは料理を用意しながら「あなたと会ったのは神様のお導きかもしれません」と語った。

祈りと、その後に続く会話

席に着くと、全員が手をつなぎ、目を閉じた。「一緒に食事をできる恵みに感謝します。食事と、これからの会話も祝福してください」と祈り、その後、アンさんは「あなたは私たちを安全に思う?」と尋ねた。

夫妻は、自己利益があらゆる動機に勝るという資本主義観を持っているという。敬虔なキリスト教徒でありながら、その信仰と資本主義の関係について、記者は夕食の席で聞かされることになる。