「害悪」と言われた中国の若者「精神小伙」、SNSで実像発信 瀋陽の屋台街から
「害悪」と言われた中国の若者「精神小伙」がSNSで発信

9月中旬の夜、中国東北部・遼寧省瀋陽のにぎやかな屋台街で、スマートフォンを手に練り歩く男たちがいた。腕に入った色鮮やかな花や波の模様、中国の武神の顔といった入れ墨が目を引く。彼らは仲間同士のたわいない会話をライブ配信していた。配信を中国のSNSで探すと、100人ほどの視聴者がいた。

「精神小伙」とは何か

彼らは「精神小伙(チンシェンシアオフオ)」を自認する。「精神」は日本語では「元気な」に近い意味を持ち、女性は「精神小妹(チンシェンシアオメイ)」と呼ばれる。定職につかない未成年が多い。

彼らには特徴的なスタイルがある。男性は「飛行機頭」と呼ばれる上部が膨らんだ髪形が多く、男女ともに全身に入れ墨を入れている。

SNSが照らす若者たちの実像

社会から離れて生きてきた彼らの実態が知られることは長らくなかったが、2年ほど前から変化が起きている。きっかけは、SNSだ。

急速に成長する中国のネット社会は、競争から外れて生きる若者たちの姿を映し出した。彼らは、製造過程で出る「きれはし(辺角料)」になぞらえて語られる。

この連載は全3回で、SNSの向こうにいる彼らの実像を伝える。第1回では、SNSでつながる中国版トー横とも言える若者たちのSOSが報じられた。