ロシア国防省は、ウクライナ北東部ハルキウ州の複数の集落を制圧したと発表した。ロシア軍は同州で攻勢を強めており、ウクライナ軍は新たな防御線の構築を余儀なくされている。
ロシア軍は2024年5月10日、ハルキウ州北部の国境地域から攻撃を開始。これまでに13の集落を制圧したと主張している。ウクライナ軍は、ロシア軍がヴォウチャンシク市内で戦闘を続けており、状況は困難であると認めている。
ヴォウチャンシクでの戦闘激化
ウクライナ国防省の報道官は、ヴォウチャンシクで「激しい戦闘」が続いていると述べた。同市はロシア国境から約5キロの位置にあり、ロシア軍の攻撃の主要な標的となっている。ウクライナ軍は、ロシア軍が市内に兵力を投入し、包囲を試みていると報告している。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍の新たな攻勢に対応するため、予備部隊をハルキウ州に派遣したと発表。しかし、ロシア軍の兵力と火力の優位により、ウクライナ軍は厳しい戦いを強いられている。
ウクライナ軍の防御線
ウクライナ軍は、ハルキウ州の防御を強化するため、新たな防御線を構築中である。これには、対戦車壕や掩壕の設置、地雷原の敷設などが含まれる。しかし、ロシア軍の急速な進撃により、防御線の完成が急務となっている。
軍事専門家は、ロシア軍の目標はハルキウ市そのものではなく、ウクライナ軍の兵力を分散させ、東部ドンバス地域での攻勢を支援することにあると分析している。ロシア軍は、ハルキウ州での攻撃により、ウクライナ軍の予備部隊を北方に引き付け、東部での戦線を弱体化させようとしている可能性がある。
民間人への影響
戦闘の激化により、ハルキウ州から多数の民間人が避難を余儀なくされている。地元当局によると、これまでに約4,000人が避難し、その数は増加している。避難民は主にハルキウ市や他の安全な地域へ移動している。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は、戦闘による民間人の犠牲を懸念し、双方に国際人道法の順守を呼びかけている。また、避難民への支援を強化するため、関係機関と調整を行っている。



