ロシアによるウクライナ侵略戦争の和平交渉を仲介する米国のウィットコフ和平交渉担当特使とトランプ大統領の娘婿クシュナー氏は6日、前日に続きウクライナの首都キーウを訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。現地メディアやロイター通信によると、両氏は会談後の合同記者会見で、中断されている米露ウクライナ3カ国の協議を近く再開させることに意欲を示した。
ゼレンスキー氏「会談は実質的だった」
ゼレンスキー氏も「会談は実質的だった」と述べ、3カ国協議再開への期待感を表明。会談ではロシアとの和平のほか、ウクライナが深刻な不足に直面している防空ミサイルの供給や冬季のエネルギー確保に関する問題なども協議したと説明した。また、米ウクライナに欧州諸国を交えた会合を近く開くことでも合意されたと明らかにした。
米露ウクライナ協議は今年1~2月に計3回開かれたが、2月末に始まった米イスラエルとイランの交戦を受け、中断されている。
ドンバス地方の扱いが焦点
ゼレンスキー氏は和平協議の核心が「東部ドンバス地方(ドネツク、ルハンスク両州)の扱いにある」と表明。ウクライナは今後の対露交渉で優位に立つためにも前線での立場を強化する必要があると強調した。
一方、英紙フィナンシャル・タイムズは6日、消息筋の話として、ウィットコフ氏らが今回の露・ウクライナ訪問に際し、和平案の「修正版」を持参したと報じた。修正版の中心はドンバスの扱いに関するものだというが、詳細は不明。これに先立ち、ロシア側も5日、ウィットコフ氏らがプーチン露大統領との同日の会談で、戦争終結に向けた「一連の見解」を提示と明らかにしていた。
米国は以前の和平案で、ウクライナ軍をドンバスの保持地域から撤退させ、そこを「経済特区」などとする案を提示したとされる。ただ、ゼレンスキー氏は撤兵には原則として応じない立場を表明。ドンバス全域の掌握を目標に掲げるロシアも一部を「経済特区」とする案には否定的だったとみられている。



