ウクライナとドイツは4日、激化するロシアのドローン(無人機)攻撃に対抗するため、総額13億5000万ユーロ(約2400億円)規模の支援協定を締結した。この日、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相が連帯を示すためにキーウを訪問する中、空襲警報が発せられ、新たな攻撃が行われた。
支援の内訳と目的
今回の合意では、攻撃用ドローンを含む兵器購入費として約10億ユーロ(約1780億円)、さらにロシアが極寒の冬を前に暖房や電力の遮断を狙って攻撃を強めているウクライナのエネルギー部門支援として、3億5000万ユーロ(約620億円)が計上された。
メルツ首相の現地視察と批判
欧州の強い支援姿勢を示すため事前公表なしで訪問したメルツ氏は、首都で続く厳しい現実を自ら体感することとなった。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の案内で、先月28日にロシアのドローンの直撃を受けて2人が死亡した国立科学アカデミーの現場を視察している最中も含め、空襲警報が幾度となく鳴り響いた。
メルツ氏は「この場所で、この戦争が持つ完全な無意味さを痛感する。ウクライナの民間人に対する野蛮な攻撃は直ちに止めなければならない。ここで連日行われているのは戦争犯罪だ」と痛烈に批判した。
攻撃の影響と今後の協議
市内全域に爆音が響いた攻撃により、キーウの東西を隔てるドニプロ川に架かる北橋の路面が損傷した。この橋は過去4日間で繰り返し攻撃を受けている。
首脳会談の席でゼレンスキー氏は、米国が今月末までにアラブ首長国連邦(UAE)の仲介による「実務レベル」の協議を両国に提案していると明かし、「われわれは交渉に前向きに応じる」と語った。