中国からのインバウンド激減が日本の観光産業を強靱化する根拠
中国からのインバウンド激減が観光産業を強靱化する根拠

デービッド・アトキンソン小西美術工藝社社長は、中国からのインバウンド激減が日本の観光産業と経済効果をむしろ強靱化すると主張する。その根拠として、政府の戦略的なインフラ投資と情報発信、そして四季別キャンペーンによる観光需要の分散化を挙げている。

四季別キャンペーンでリピーター増加

現在実施中の四季別キャンペーンは、まだ日本を訪れていない潜在層とリピーターの両方をターゲットにしている。日本観光の魅力を四季に分けて深堀りすることで、いつ来日してもそれぞれの季節の魅力を楽しめることを訴求する。平均滞在期間が約1週間であるため、秋に訪れた旅行者は秋の魅力しか体感しない。そこで四季別にアピールすることで、「春に行って楽しかった。今度は夏に行けば違った楽しみがある」という反応を狙う。

夏の誘致強化が中国人減少対策に

このキャンペーンは、中国人観光客減少による夏の誘致への悪影響を緩和する対策としても機能する。日本の夏は暑いというイメージがあるが、他のアジア諸国では夏でもインバウンドが訪れている。日本=桜、日本=紅葉という固定観念を一新し、冬と夏の魅力を新たにアピールする必要がある。特に冬はスキーの成功でインバウンドが順調だが、夏が課題であり、現在全力でキャンペーンに取り組んでいる。

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円安ではなく戦略が成功の鍵

アトキンソン氏は、日本のインバウンド成功は円安によるものではなく、政府のインフラ投資と情報発信の戦略の結果だと指摘する。また、インバウンド戦略で整備された観光地は日本人観光客にも恩恵をもたらしており、日本人観光客の単価も上昇し、観光産業の相乗効果が確認されている。

30年の目標達成は可能

中国人観光客への依存度を下げ、夏の課題に取り組み、国際観光旅客税(3000円)を観光産業の設備投資に充てることで、30年までに訪日客6000万人、外貨収入15兆円、経済波及効果30兆円の目標を達成できるとアトキンソン氏は述べている。

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