各国政府の統計に基づくAFPの集計によると、南アフリカで不法移民排除の動きが激化する中、過去2か月間で16万人以上の外国人が南アを出国した。
市民による排斥運動と死者
南アでは市民たちがアフリカ諸国からの不法移民が職や福祉資源を奪っていると主張し、数週間にわたって不法移民排斥運動を展開している。デモ隊の一部が暴徒化して少なくとも4人の移民が死亡したが、犠牲者の数はさらに多いと主張する外国政府もある。
外国人嫌悪(ゼノフォビア)を掲げるグループが不法移民に6月末までの出国を要求したのを受け、移民たちは着の身着のままで命の危険を感じながら、本国への移動手段を求めて領事館やコミュニティーホールに殺到した。
主な帰国者の出身国
帰国者が多かったのはジンバブエとマラウイ出身の移民だが、ガーナ、ケニア、レソト、モザンビーク、ナイジェリア、ウガンダなどからの移民も数百人単位で帰国した。
ジンバブエ内閣が21日に発表した最新データによると、7月18日時点でジンバブエ人10万8366人が帰国しており、大半が強制送還ではなく自主帰国だった。
マラウイ政府は20日、6月初旬以降にマラウイ人4万6890人以上が帰国したと発表。政府は自国民を帰国させるためにバス699台を手配したが、移動中に6人が死亡した。
南ア政府の統計によると、モザンビーク人も約2000人が帰国した。
それぞれの政府統計によると、ナイジェリアは自国民約1490人を帰国させ、ガーナは自国民少なくとも926人を空路で帰国させた。
背景と分析
アフリカ大陸で最も裕福な国である南アは長年にわたり、自国で見つけられない仕事を求めるアフリカ諸国出身の移民・不法移民にとって目指すべき目的地だった。
自警団などは、移民が犯罪を急増させ、南アフリカ人の職を奪っていると主張し、貧困や失業、治安悪化に直面する旧非白人居住地域で緊張をあおっている。
だがアナリストらは、30%を超える失業率や基本的な公共サービスの破綻など、南アの根深い経済的・統治上の問題において、移民がスケープゴートにされていると指摘している。



