フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一氏によると、アスリートは週に一度のオフ日でも練習日と同じ時間に起床するという。これは、睡眠リズムの乱れが疲労回復を妨げ、パフォーマンス低下を招くことを理解しているからだ。
社会的時差ボケとは
平日は毎朝7時に起きている人が、休日に「もっと眠りたい」と2時間寝坊して9時まで寝ると、朝日を浴びる時刻が遅れ、体内時計が後ろにずれる。メラトニン分泌のタイミングが遅くなり、量も減るため、その夜の寝つきが悪くなる。さらに、土曜の夜に遅くまで起きていると、日曜は3時間寝坊して10時まで寝たくなるかもしれない。すると体内時計がさらに遅れ、月曜の朝に通常の時刻に起きても体のダルさが抜けず、海外旅行の時差ボケに似た状態になる。これを「社会的時差ボケ(ソーシャル・ジェットラグ)」と呼ぶ。
健康への影響
ソーシャル・ジェットラグは、休日明けの月曜に憂うつな気分になる「ブルーマンデー」の一因と考えられる。また、この言葉の生みの親であるドイツ・ミュンヘン大学のティル・ローネンバーグ教授は、ソーシャル・ジェットラグの時間が長いほど肥満と相関するBMIが高くなりやすいと報告。さらに、メタボリックシンドロームになりやすいという研究データもある(Parsons, M.J. et al. Int J Obes (Lond). 2015 May;39 (5):842-8)。肥満やメタボは疲労の引き金となる。
週末の過ごし方のポイント
週末にソーシャル・ジェットラグが起こると、月曜から起床・就寝時刻を固定しても、1週間を通して眠気と疲労が高まった状態が続く。少し長めに寝たい場合でも、寝坊は1時間以内に留めることが重要だ。この程度であれば、体内時計が大きく狂うことはない。



