全東信破産で専門家驚き「生き残っていたとは」カード会社の責任問う声
全東信破産で専門家驚き「生き残っていた」カード会社責任

クレジットカード決済代行大手の全東信(大阪市)が破産した問題で、同社と契約していたカード会社の責任が問われている。全東信はカード会社と飲食店などの加盟店の間に入り、決済代金を一時的に立て替えて加盟店に支払う業務を行っていたが、経営破綻により加盟店への売上金支払いが停止。未収金は少なくとも約2万店にわたり、総額53億円に上るとみられる。

専門家「全東信が生き残っていたとは」

キャッシュレス決済コンサルタントで、VisaやMastercardでの勤務経験を持つ山本正行氏は「全東信が2026年まで生き残っていたとは驚きだ」と語る。同氏によれば、全東信は以前から財務状況が不安視されており、カード会社は早い段階でリスクを認識すべきだったという。「カード会社は全東信の財務状況を定期的に監査する義務がある。それを怠っていれば、加盟店保護の観点から責任を問われる」と指摘する。

カード会社の監査責任

消費者問題に詳しい池本誠司弁護士は「カード会社は決済代行業者に対して厳格な審査と継続的な監視を行う責任がある」と強調する。全東信の破産により、加盟店は売上金を回収できないだけでなく、今後の営業継続にも支障が出ている。池本弁護士は「カード会社が代行業者の財務健全性を十分に確認していれば、被害は防げた可能性がある」と述べ、業界全体のガバナンス強化を求める。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

被害拡大の背景

全東信は中小飲食店を中心に多くの加盟店を持ち、決済代行手数料の低さでシェアを拡大していた。しかし、近年のキャッシュレス決済普及に伴う競争激化で採算が悪化。2025年には債務超過に陥っていたとされる。加盟店からは「突然の破産で売上金が入らず、仕入れや給与の支払いができない」と悲鳴が上がっている。

政府も動き始める

この事態を受け、政府はカード決済代行業者の実態把握に向けた調査検討を開始。全東信の破産を契機に、代行業者の登録制導入や財務報告の義務化など、規制強化の動きが加速する見通しだ。山本氏は「今回の事件は業界の構造的な問題を露呈した。加盟店保護のためのルール作りが急務」と訴える。

今後の展望

全東信の破産管財人は現在、加盟店への未払い金の一部回収を目指し、カード会社との交渉を進めている。しかし、全額回収は困難とみられ、加盟店の経営悪化は避けられない。業界関係者は「カード会社が代行業者のリスクを適切に管理していれば、被害は最小限に抑えられた」と口をそろえる。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ