関西電力が計画する使用済み核燃料の乾式貯蔵施設の建設を巡り、武部衛副知事が20日、敦賀市内で関電の原子力発電所が立地する3町の首長と会談した。美浜、高浜両町は県に対し、着工に必要な「事前了解」の判断をするよう求めた。県は今後、県議会との議論を踏まえ、了解の是非を判断するとみられる。
3町長と副知事の会談
施設の建設には、関電が県や立地各町と結んでいる安全協定に基づき、各自治体の事前了解が必要だ。美浜、高浜両町はすでに了解する考えを表明している。おおい町は、自治体側が事前了解を判断する前段の原子力規制委員会の建設に関する審査が続いているため、態度は明らかにしていない。
県は6月県議会で了解の判断をするとみられていたが、使用済み核燃料の最終的な搬出先となる再処理工場の完成遅れが指摘され、工場を中核とする関電の県外搬出に向けたロードマップ(工程表)に影響が出る可能性が出てきたことから判断を見送った。石田知事は立地町の意見などを踏まえて判断するとの考えを示していたことから、県が呼びかけて3町の首長と会談することになった。
会談では、3町長とも、空気の自然対流で使用済み核燃料を冷却する乾式貯蔵は電源を喪失しても冷却できるので、従来のプールで保管する方法よりも安全性の向上につながるとの考えを明らかにした。
各町長の見解
西嶋久勝・高浜町長は「半世紀にわたってエネルギー政策を担ってきた町民の思いを感じていただきながら、県は判断をしてほしい」と述べた。戸嶋秀樹・美浜町長は「地元から安全、安心を最優先にとの声があり、町としては速やかに整備されるべきと考えている」と強調した。中塚寛・おおい町長は事前了解に関する明言は避けたが、美浜、高浜両町の対応について「考えを尊重したい」と理解を示した。
会談後、武部副知事は記者団に「大変重く受け止めている。(県の判断に向けた)ステップは一つ踏んだと思う」と述べ、今後の議論は県議会に移るとの見方を示した。



