近年、お茶カテゴリ内でフレーバーティーの存在感が急速に高まっている。マクロミルの消費者購買履歴データ(QPR)を分析したところ、2020年度から2025年度にかけて、フルーツやチャイなどの香りを楽しめるフレーバーティーの市場規模が大きく伸長。特に、従来のイメージとは異なる「意外な購入者層」が浮かび上がってきた。
フレーバーティー市場が166%拡大、フレーバーミルクは555%
マクロミルが全国(沖縄除く)15〜79歳の男女を対象に集計したQPRデータによると、2020年4月〜2021年3月と2025年4月〜2026年3月の比較で、お茶カテゴリ全体の市場規模伸長率において「フレーバーミルク」が555%、「フレーバーティー」が166%と大幅に伸びている。フレーバーティーとは、「午後の紅茶FRUITS & ICE TEA」や「クラフトボス 世界のTEA フルーツティーエード」など、フルーツやスパイス、花の香りを加えたお茶を指す。
この成長の背景には、消費者の嗜好の変化がある。特に、複数のフルーツをミックスした製品が好まれる傾向が強まっており、「複数フルーツミックス化」へのシフトが顕著だ。
購入者層の中心は50代男性、デスクワークとの親和性
同データを購入者属性別に詳しく見ると、最もフレーバーティーを購入しているのは20〜30代女性ではなく、50代男性であることが判明した。マクロミルのシニアマネジャーでマーケティングデータアナリストの三島大輝氏は、「デスクワークを中心とする男性50代のニーズと合致している」と分析する。フレーバーティーはすっきりとした飲み口で、オフィスでのリフレッシュ需要に適していると考えられる。
また、フレーバーミルクの伸長率が特に高いのも注目点で、こちらは若年層だけでなく幅広い世代に支持されている。しかし、フレーバーティーに関しては、50代男性の購入金額が際立っており、従来の「お茶=女性向け」というイメージを覆す結果となった。
夏場の需要拡大と今後の展望
これからの夏本番に向けて、冷たくすっきりと飲めるフレーバーティーの需要はさらに高まると予想される。マクロミルのデータは、2025年4月〜2026年3月の集計期間に基づいており、今後もこの傾向が続くか注目される。お茶カテゴリ全体では、緑茶や缶コーヒーからフレーバー系へのシフトが進んでおり、メーカー各社の製品開発にも影響を与えそうだ。



