バルカー、樹脂加工品即時見積サービスに材質選定レーダーチャートを追加
バルカー、樹脂加工品即時見積に材質選定支援機能

バルカーは7月30日、樹脂加工品の即時見積サービス「Quick Value(クイックバリュー)」において、新機能「材質選定レーダーチャート」の提供を開始したと発表した。

Quick Valueは、製造業における樹脂加工品の設計・調達効率化を目指すデジタルプラットフォーム。図面データをWebブラウザ上へアップロードするだけで、価格や納期を確認できる見積りサービスとして提供されてきた。2026年には対応材質を31種類へ拡大するなど、提供機能の拡充が図られてきており、今回のレーダーチャート機能もその流れで開発された。

材質選定レーダーチャートの概要

材質選定レーダーチャートは、Webブラウザ上で樹脂材料や金属材料の物性値を直感的に比較できる無料機能。対応材料は、汎用プラスチックからスーパーエンジニアリングプラスチックまでの樹脂31種類に加え、比較用としてアルミ(A5052)、鉄(SS400)、ステンレス(SUS304)、青銅(CAC406)の代表的な金属材料4種類を収録している。

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樹脂材料比較の課題と解決

樹脂材料には多くの種類があり、耐熱性、機械的強度、耐薬品性、摺動性、寸法安定性、価格などが異なる。加えて、材料メーカーごとに物性値の試験方法や単位表記、記載項目が異なる場合があり、設計者や調達担当者が複数材料を比較する際のハードルとなっていた。従来は各メーカーサイトから物性値表をダウンロードし、試験方法の違いや単位の違いを理解した上で選定する必要があった。また、コスト面でも実際に部品図面で見積もりを取らなければ差が分かりにくく、過剰仕様によるコスト増のケースもあった。同社は、樹脂材料について社内に明確な選定基準を整備しているメーカーは稀であるという実情を踏まえ、材料比較と材質選定を支援するツールとして本機能を開発した。

16項目の物性値をレーダーチャートで可視化

レーダーチャートでは、よく利用される物性を中心に計16項目の比較項目を用意。複数材料を同一チャート上に重ね合わせることで、それぞれの材料が持つ強みや弱みを視覚的に把握できる。例えば、連続使用温度が160℃で十分で、強い衝撃も加わらない用途において、PEEKではなくPPSでの代替ができるのかといった仮説を、物性値と価格データを見ながら検討可能。過剰に高機能な材料を選んでいた状態の把握や、必要な性能を満たしつつより低コストな材料へ切り替えられる可能性を確認できる。さらに、樹脂材料同士の比較だけでなく、代表的な金属材料との比較も可能で、金属部品を樹脂へ置き換える金属代替の検討において、剛性低下の程度や軽量化の効果、耐食性なども同じ画面上で確認できる。

10cm立方体価格でコスト比較

価格表示についても工夫を施し、比重を考慮した「10cm立方体の価格(円/10cm立方体価格)」を採用。樹脂と金属では比重が7~10倍ほど異なる場合もあり、kg単価だけで比較すると実際に部品化した際の価格感が分かりにくいため、10cm角の立方体にした場合の材料コストを表示することで、樹脂と金属を部品にしたときの価格をイメージしやすくした。

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専門家監修の物性解説とシームレスな見積連携

各物性項目については、プラスチック製品設計の専門家である田口宏之氏(技術士)と、産業機械設計の専門家である小畠祥平氏(技術士)の監修を受けた。また、物性表に馴染みのないユーザーでも理解を深められるよう、イラスト付きチャット形式で物性の特性を解説するガイド機能も搭載。同レーダーチャートで候補材料を絞り込んだ後は、そのままQuick Valueの同材質での見積もり依頼へ進むことができ、設計の上流段階で材料を比較し、候補材を選定し、見積もりや調達へつなげる一連の流れをデジタル上で完了できる。

バルカーは、Quick Valueの提供を通じて、樹脂加工品の設計、材質選定、見積もり、調達を一貫して支援し、顧客企業のものづくりの開発スピード向上と調達業務の効率化に貢献したいとしている。