今年のノーベル物理学賞は、宇宙から降り注ぐ「幽霊」のような素粒子「ニュートリノ」の研究に贈られることになった。南極の観測施設「IceCube(アイスキューブ)」での国際プロジェクトには、日本から千葉大学のチームが参加し、重要な役割を果たしている。
どんな研究?
ニュートリノのなかでも、遠い宇宙から飛んでくる超高エネルギーなものに関する研究だ。ニュートリノは電気を帯びておらず、重さもほとんどないため、ほかの物質とめったに反応せず、まっすぐ飛んでくる性質がある。だから、ニュートリノを使えば、ガスや天体の向こうでも観測することができる。
特に、超高エネルギーのニュートリノなら、宇宙のはるかかなたの様子も見ることができる「望遠鏡」として使えるはずだ。物理学賞を受賞する米ウィスコンシン大マディソン校のフランシス・ハルツェン教授はそう考え、南極の氷を使って観測する実験を提案した。
観測の成功とその後の展開
狙い通りに超高エネルギーのニュートリノの観測に成功し、2013年に発表した。その後も、謎の多いブラックホールから来たとみられるニュートリノも観測し、これまで人類が知らなかった超高エネルギーな物理現象の研究を切り開いた。
カミオカンデとの違い
岐阜県にあるニュートリノ観測施設「カミオカンデ」との違いや、千葉大学の具体的な貢献、そしてこの研究が何の役に立つのかについては、記事の続きで詳しく解説している。