大分銀行の調査研究機関「大銀経済経営研究所」(大分市)は、大分、熊本両市間で整備が進む「中九州横断道路」(中九州道、約120キロ・メートル)が全線開通した場合に、大分市が九州の重要な物流拠点として存在感を高める可能性があるとの調査結果を取りまとめた。
調査の概要と回答結果
調査は昨年11~12月、熊本市の地方経済総合研究所の協力を得て実施。大分、熊本両県のトラック運送業者計1190社に郵送でアンケートを配布し、計279社から回答を得た。
アンケートでは60・6%が中九州道を「利用している」と回答。利用して感じられた効果(複数回答)については、「時間短縮」が最多の89・3%で、「運転手の負担軽減」(73・4%)、「所要時間の見通しが立ちやすい」(34・3%)と続いた。
全線開通後の運送手段の変化
全線開通による運送手段の変化(複数回答)については、「変わらない」が最多の71%だった一方、「大分港の利用が増える」も2番目に多い13・3%に上った。
大銀経済経営研究所は、アンケートや事業者などへのヒアリングも踏まえ、中九州道が全線開通した場合、運送業者が大分港を発着する船舶の利用を増やすと分析。大分市が中九州道と東九州自動車道、フェリー航路の結節点となり「物流拠点としてプレゼンス(存在感)を高める可能性がある」とした。
今後の展望と豊予海峡ルート構想
調査を担当した同研究所の工藤一輝・主任研究員は「全線開通に伴い、大分市での物流施設の新設や更新の投資も見込まれる。大分市が名実ともに『九州の東の玄関口』となるチャンスを取りこぼさないことが重要だ」と話している。
調査結果では、大分、愛媛両県を橋やトンネルで結ぶ「豊予海峡ルート構想」にも触れ、同ルートが開通した場合、熊本から関西まで道路で結ばれることから、「山陽自動車道の代替路としても大いに期待できる」とした。



