日東電工は4月、12年ぶりのトップ交代を実施し、赤木達哉氏が社長COOに就任した。同社が掲げる「グローバルニッチトップ」戦略の下、スマートフォン市場の停滞という難局をどう乗り越えるのか。赤木氏に聞いた。
半導体関連製品を次の柱に
主力の偏光板はスマホ向け需要の停滞でコモディティ化が進む。そこで同社は半導体関連製品を新たな成長ドライバーとして位置付ける。薄型基板やシート型電子部品といったテーマで顧客との検討がここ数年始まり、早いものでは2028年度から貢献を開始する見込みだ。
足元では、半導体製造過程でウェハーを固定するテープなどの副資材が伸びている。「ハイエンドな市場でニッチトップを狙うスタンスは崩さない」と赤木氏は強調する。
特許でビジネスモデルを守る
同社はスマホ向け製品やHDD用回路基板などで世界シェア首位を誇り、最終製品のトップメーカーと強固な関係を築いてきた。赤木氏は「技術や生産技術、品質保証を含めたサポート体制には自信がある」と語り、半導体業界でも通用するとみる。
ニッチトップ製品の創出について、赤木氏は「BtoB企業として、ハイエンドな顧客はまだない技術へのモチベーションが高い」と指摘。材料メーカーとして過去に経験のない課題が山積みで、「明日までに改善策を出してくれという要求も日常茶飯事だ」と明かす。
新社長の経歴
赤木達哉氏は1970年生まれ。1993年関西学院大学法学部卒業後、日東電工に入社。入社以来、主力の偏光板をはじめとした情報機能材料に携わり、2015年に情報機能材料事業部営業統括部長、19年に執行役員情報機能材料事業部門長を経て、2026年4月より現職。



