11日の東京株式市場で日経平均株価が急落し、一時600円超下落する場面があった。終値は前日比543円安の3万8,000円台前半で、3週間ぶりの安値水準を記録した。米国による関税引き上げ懸念や円高進行が投資家心理を冷やし、全面安の展開となった。
急落の背景
米国が中国などに対して新たな関税を検討しているとの報道を受け、貿易摩擦激化への警戒感が広がった。また、外国為替市場で円相場が1ドル=140円台前半まで上昇し、輸出関連企業の業績悪化懸念が株価を押し下げた。
業種別の動き
全33業種中、32業種が下落。特に自動車、電機、機械など輸出関連株の下落が目立った。トヨタ自動車やソニーグループなど主力株が軒並み安。一方、内需関連の食品や医薬品は比較的底堅く推移した。
- 自動車株: トヨタが3%超下落、ホンダも2%安
- 電機株: ソニーが2%安、パナソニックも1%超下落
- 金融株: メガバンクは総じて軟調
今後の見通し
市場関係者からは「米国の関税政策の行方が不透明で、短期的には神経質な値動きが続く」との声が聞かれる。また、日銀の金融政策決定会合を来週に控え、政策修正の思惑も相場の変動要因となりそうだ。
投資家の対応
リスク回避の動きから、安全資産とされる国債や金に資金が流入。長期金利は低下し、新発10年物国債利回りは0.7%台に低下した。投資家は当面、米国の関税動向や為替相場の行方を注視する方針だ。
専門家は「目先は不透明だが、日本企業の業績は堅調で、過度な悲観は不要」と指摘。バリュエーション面では割安感が出ており、押し目買いの好機との見方もある。



