厚生労働省と消費者庁は、2024年に表面化した小林製薬の紅麹(べにこうじ)サプリメントによる健康被害を受け、サプリメントに対する新たな規制案をまとめた。事業者に健康被害発生時の報告を義務づけるほか、一定の品質を確保するためGMP(適正製造規範)に基づく製造管理も義務づける。
原案を了承
22日、厚労省が食品衛生監視部会に原案を示し、大筋で了承を得た。サプリメントにはこれまで法律上の定義がなかったが、今回、通常の食事による栄養摂取や生理機能調節の補助を目的とする食品で、成分の濃縮、錠剤・カプセル剤・液剤など摂取しやすい形状、過剰摂取のおそれがある――のいずれかに該当するものと定義した。
報告義務の内容
サプリメントを取り扱う事業者は、1例でも重い健康被害が発生した場合、または30日以内に同じ所見の症例が2例以上発生した場合に、保健所への報告が義務づけられる。
GMPの義務化
サプリメントでは機能性表示食品と特定保健用食品(トクホ)が対象となっているGMPを、サプリメント全体に義務化する。GMPは、原料の受け入れから最終製品の出荷までの工程を網羅的に管理し、均一な品質の製品を製造できるようにする仕組みだ。
ただし、グミやゼリーなどの形状のサプリメントは義務化の対象とせず、自主的な取り組みを促すこととした。菓子類の製造工場で作る事例もあり、錠剤などと同様に扱うのが難しいことを理由としている。
施設の把握
GMPの対象となるサプリメント製造・加工施設を行政側があらかじめ把握できるよう、食品衛生法に基づく施設の営業許可・届け出申請の際に、サプリメント製造・加工の有無の記載を必須とする。
今後、厚労省と消費者庁が法令改正に向けた作業を行う。公布・施行の時期は未定。



