リンガーハットの福原扶美勇社長(63)は、中途入社で現場の店長など営業畑を歩み、海外事業も担当した経験から、現場主義を重視している。創業家の一人である名誉会長の米浜和英氏から受け継がれてきたブランドの考え方や行動指針といったフィロソフィー(哲学)は守りつつ、変えるべきことは必要に応じて変えていく方針だ。
海外事業の失敗と転換
過去の海外事業では、日本の長崎ちゃんぽんをそのまま提供して失敗した。目標とする「ちゃんぽんを世界の日常食にする」という方針は維持しつつ、タイでは現在、日本食の店としてラーメンやうどんも提供している。今後もタイを中心に東南アジア圏で店舗を拡大したい考えだ。
国内戦略とコスト対策
国内では、全店共通メニューの味を向上させたうえで、戦略的に集客につなげるメニューの導入を進めたいとしている。一方で、経営で最もコストがかかる材料費と人件費は今後も上昇するとみており、利益確保のためには売価の引き上げも必要だが、ちゃんぽん1杯が1000円を超えると客足が遠のく可能性があるとして、運営の効率化を進める方針だ。
また、2009年から国産野菜を使い続けており、国内の食料自給率への貢献に自負を持ち、今後も継続していくという。
社長の日常
単身赴任が20年以上続くという福原社長は、外食チェーンのトップとして、雑誌などに掲載された話題の飲食店に仕事帰りに足を運び、自社との違いを学ぶ機会にしている。休日はゴルフを楽しむのが息抜きで、友人らと千葉県のゴルフ場を訪れるという。



