26日の「土用の丑の日」を前に、ウナギ商戦が本格化している。昨年、稚魚のシラスウナギが豊漁だったことで取引価格が下がっており、小売り各社は価格を安くしたりサイズを大きくしたりした商品を打ち出している。この夏は例年より手頃にウナギが楽しめそうだ。
イオンやイトーヨーカ堂が値下げ
イオンリテールは、プライベートブランドの「鹿児島県産うなぎ蒲焼」大サイズ(156グラム)を24日から税込み2354円で販売する。昨年の同様の商品より税込みで540円(約2割)安い。同社で過去最大サイズとなる300グラムの蒲焼も税込み3866円で展開する。
近年は消費者の節約志向に合わせ、大きな蒲焼を分けて食べることを提案してきたが、今夏は値下げにより「1人で1匹丸ごと、楽しんでほしい」とアピールする。
イトーヨーカ堂も、「静岡県浜名湖産うな重」を昨年より400円ほど安い2138円に引き下げた。ウナギを使ったおにぎりを新たに税込み300円台で投入したほか、特大サイズのうな重など幅広い価格帯をそろえた。
そごう・西武は大ぶり商品、家族需要見込む
そごう・西武は大ぶりの長焼きを販売する。今夏は土用の丑の日が日曜日にあたることから、家族での需要を見込み、25、26日で前年比5%の売り上げ増を目指す。
シラスウナギ豊漁で取引価格半値に
国産のウナギは、海でとったシラスウナギを国内の養殖池で育てて出荷する例が多い。2025年漁期(24年11月~25年5月)の国内漁獲量は18トンで、豊漁だった20年漁期(17.1トン)と同程度に上った。
豊漁により、ウナギの取引価格は下がっている。水産庁の資料によると、シラスウナギの国産と輸入の平均取引価格は25年漁期分が1キログラムあたり130万円で、前漁期からほぼ半値になった。26年漁期はさらに下がっている。成長したウナギの東京都中央卸売市場の平均価格は今年6月に1キログラムあたり4313円で、前年同月(5894円)に比べて約3割安かった。
今後の価格見通しは不透明
ただ、今後も豊漁が続くかは不透明だ。水産庁によると、シラスウナギは生態がわかっていない部分が多く「豊漁の理由は不明で、今後も続くかどうかはわからない」という。
来年も今年並みの安値が続くかは見通しにくい。SOMPOインスティチュート・プラスの小池理人上級研究員は「中東情勢の悪化でエネルギー価格や飼料価格などに影響すれば、豊漁による値下がり効果を打ち消す可能性もある」と指摘している。



