C-United(シーユナイテッド)を率いる友成勇樹社長は、珈琲館、カフェ・ベローチェ、カフェ・ド・クリエの3ブランドを軸に、喫茶店チェーンの再建を進めている。ホットケーキを看板商品に据えたメニュー改革により、既存店売上高は約1.4倍に向上。コロナ禍を乗り越え、新たな顧客層の獲得に成功した。
ホットケーキで売上1.4倍、4次テストを経て全店導入
友成社長は2018年に珈琲館の社長に就任。当時、同社はUCCグループ傘下で収益が低迷しており、投資ファンド・ロングリーチグループの下で再建が図られた。最初に着手したのはメニュー改革だ。カレーライスをマイルドな味わいに変更し、コーヒーに合う食事やスイーツに刷新した。
特にホットケーキは、専用の銅板を全店に導入し、1枚ずつ手焼きで提供する方針を打ち出した。1台数十万円の設備投資が必要だったが、フランチャイズオーナーを説得して導入を進めた。通常は2次テストで本格導入を決めるところを、約2年かけて4次テストまで実施。慎重な検証を経て、既存店売上高は約1.4倍に伸び、ホットケーキは年間160万食を売る看板商品となった。
コロナ禍で資金危機、行政支援で乗り切る
2020年にカフェ・ベローチェの買収が完了した直後、新型コロナウイルス感染症の流行が発生。売り上げは急落し、手元資金が減少し「あと3か月で給料が払えなくなる」状況に追い込まれた。行政の支援により危機を脱したという。
さらに、改正健康増進法への対応が迫られ、ベローチェでは店内完全分煙を進める必要があった。友成社長はこれを機に非喫煙者にも利用しやすい店舗へと転換。分煙改装に合わせて電源席を増設し、「使い勝手の良い店」としての差別化を図った。また、パスタを全店に導入し、クイックな食事提供体制を整えた結果、食事客の比率は約30%から50%以上に上昇し、女性客も増加した。
カフェ・ド・クリエは新ドリンクでSNS話題、ヘルシーメニューも強化
カフェ・ド・クリエでは客数増加が課題だった。2026年3月に21種類の新ドリンクを導入したところ、「ジャスミンティーラテ」がSNSで話題となり、好調な推移を見せている。また、新鮮な果物を使ったスムージーや低糖質パスタなど、ヘルシーメニューの提供にも注力。これらの取り組みが評価され、病院内への出店は33店舗に拡大した。
学生起業で借金2000万円、挫折から学んだ教訓
友成社長は大学2年生の時にレストランバーを新宿で開業。当時、学生起業が注目されていたことや、実家が銀座で寿司屋を営んでいたことから、飲食店を選んだ。しかし、メニューや立地、収益計画が不十分で、夜の営業が低迷。2000万円の借金を抱えて閉店に追い込まれた。この経験から「徹底した検証と準備の重要性」を学んだと振り返る。
その後、日本マクドナルドに入社し、モスフードサービス取締役などを経て、2018年に珈琲館社長に就任。2021年4月からC-Unitedの社長を務める。日本マクドナルド創業者の藤田田氏から薫陶を受けた「最後の弟子」としても知られる。



