不動産経済研究所が21日に発表した今年上半期の新築分譲マンション平均価格は、首都圏の1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)で1億135万円に達し、上半期として初めて1億円を突破した。東京23区では1億4249万円となり、いずれも過去最高を更新した。建設費の高騰と供給戸数の減少が主な要因とみられる。
建設費の高騰が価格を押し上げ
不動産経済研究所によると、平均価格は前年同期比で1都3県が13.1%増、東京23区が9.1%増となった。背景には資材価格や人件費の高騰がある。特にデータセンター建設の増加により、電力や空調などの設備工事に携わる技能者が不足し、コスト上昇に拍車をかけている。日本建設業連合会のデータでは、2021年以降の過去5年間で建設費は平均で約3割上昇した。
供給戸数は減少傾向
大手ディベロッパーは、建設費の急騰を受け、利益が見込める都心部とその周辺に開発を絞りつつある。不動産経済研究所の統計では、1都3県の新築マンション供給戸数は2000年の9万5635戸から2025年には2万1962戸まで減少。今年上半期の供給戸数も前年同期比で64戸減の7989戸にとどまり、供給減が価格上昇を加速させている。
住友不動産の岡田時之専務執行役員は、新築マンションにタクシー送迎サービスを導入するなど、高価格帯の物件で付加価値を高める動きも見られると指摘している。
今後の見通し
建設費の高止まりと供給制限が続けば、首都圏の新築マンション価格は当面高水準で推移する可能性が高い。一方で、金利上昇や住宅ローン負担の増加が需要に影響を与えるリスクもあり、市場の動向が注目される。



