物流の「2024年問題」から2年が経過した。商用EVの導入支援などを手がけるCUBE-LINX(東京都日野市)によると、2024年問題への対応前と比べて収益性が低下した中小運送業者は42.2%に上った。コスト増を価格に転嫁するための運賃値上げ交渉でも、約半数が期待する結果を得られていないことが分かった。
収益性低下の理由と運賃交渉の実態
収益性が低下した理由としては「燃料費高騰」(75.0%)が最も多かった。以下「雇用強化に伴う人件費の高騰」(33.8%)、「荷物量(依頼件数)の減少」(30.1%)と続いた。
コスト増を価格に転嫁するための運賃値上げ交渉については、「値上げはできたが、希望額には及んでいない」(37.0%)が最多だった。「交渉を行ったが、据え置きとなった」(10.6%)と合わせると47.6%に達し、約半数が交渉しても期待する成果を得られていないことが分かった。
また「交渉自体行っていない」(28.3%)、「交渉が困難と考え断念した」(12.7%)と、交渉にたどり着けていない経営者もいた。
今後の事業継続への危機感とコスト削減策
今後の事業継続に向けた危機感を尋ねると、「燃料費や人件費などの継続的なコスト高騰」(60.9%)、「高齢ドライバーの退職や採用難によるドライバー不足の深刻化」(36.3%)、「コンプライアンス対応による業務負荷の増加」(26.1%)が上位を占めた。
収益構造の改善に向けたコスト削減策を聞くと、「エコドライブ(燃料消費量やCO2排出量を減らし、地球温暖化防止につながる運転技術)の徹底」(27.3%)、「不採算ルートの間引き・見直し」(25.2%)が上位に挙がったものの、最多は「特に施策は検討していない」(29.2%)だった。危機感は広がりつつも、具体的な打ち手を持てていない実態がうかがえた。
調査は、中小運送業者の経営者322人を対象にインターネットで実施した。期間は6月23~29日。



