Z世代「年収500万でもブルーカラーは嫌」でインフラ老朽化が加速する現実
Z世代「年収500万でもブルーカラーは嫌」でインフラ老朽化加速

国土交通省のデータによると、高度経済成長期に集中的に建設された社会資本が一斉に老朽化のピークを迎えている。建設後50年以上経過するインフラの割合は、道路橋で約40%、下水道管渠で約10%に達し、2040年にはそれぞれ約70%、約40%に急増する見込みだ。しかし、その維持・修繕を担うブルーカラー職種への若者の応募は低迷しており、年収500万円を提示してもZ世代から敬遠される現状がある。

道路陥没が象徴する老朽化の深刻さ

昨年発生した道路陥没事故を受け、国は全国的な点検を指示したが、特に下水道や水道は地下に埋設されているため、点検だけでも莫大なコストがかかる。UZUZ COLLEGE代表の川畑翔太郎氏は「人の少ない地域では下水道を廃止し、浄化槽に戻すという議論も実際に出ている」と指摘する。インフラは「修繕するかしないか」ではなく「維持するか手放すか」という究極の選択を迫られている。

施工管理の実態とやりがい

施工管理の仕事は、現場で職人とやりとりし、記録写真を撮り、発注者と打ち合わせを行う。工程管理には予算計算も含まれ、経費を日々積み上げる。元施工管理の高内氏は「1つの現場が1つの小さな会社のような感覚。経理、人事、技術部門をマルチに回すイメージ」と語る。木造建築の施工管理を多く手がけた高内氏は「自分が全体の舵取りをしてものをつくり出すことにやりがいを感じていた」と振り返る。

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求められるスキルは「信頼構築」

施工管理に最も必要なスキルについて、高内氏は「お客さんや職人、協力会社とのコミュニケーションが何よりも重要。一言で言えば、人と人との信頼構築」と強調する。しかし、職人自体も人手不足であり、20年前からすでに数が足りなかったという。高内氏は「人が足りないからこそ、限られたリソースをどう生かして納期に間に合わせるかが腕の見せどころだった」と語る。

Z世代の価値観とインフラ維持のジレンマ

Z世代はワークライフバランスやホワイトカラー志向が強く、肉体労働や現場作業を避ける傾向がある。川畑氏は「年収500万円を提示しても応募が集まらない」と嘆く。このまま若者のブルーカラー離れが続けば、インフラ維持はさらに困難になり、道路陥没や水道管破裂などの事故が増加するリスクが高まる。国や業界は、処遇改善や職種のイメージ刷新に加え、AIやロボットによる省人化を急ぐ必要がある。

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