Z世代が年収500万でもブルーカラー避ける…インフラ老朽化で道路陥没の実情
Z世代がブルーカラー避けインフラ老朽化 道路陥没の実情

Z世代の若者の間で、年収500万円以上でもブルーカラー職種を避ける傾向が強まっている。この現象が、老朽化するインフラの整備を後回しにさせ、道路陥没などの危険を増大させている実態が浮き彫りになった。建設業界では人手不足が慢性化し、技術の継承やインフラの維持管理に深刻な影響を及ぼしている。

建設現場の賃金上昇も若者には響かず

UZUZ COLLEGE代表取締役の川畑翔太郎氏と、建設業界に詳しい高内氏の対談で、現場の実情が語られた。高内氏は「腕のいい職人さんの確保は特に大変だ。日頃の付き合いや賃金の支払いを通じて信頼を得ることが肝心で、建設業はモノづくりのイメージが強いが、特に施工管理は『人を大事にする』というソフト面にもっと心を砕くべきだ」と指摘する。

川畑氏が「建設現場の賃金や労働環境は実際良くなっているのか」と問うと、高内氏は「大きく変わっている」と答えた。国土交通省の「公共工事設計労務単価」は、職人の人件費の目安となるが、1人あたりの1日の報酬額は14年連続で引き上げられている。底値だった2012年度が1万3000円台だったのに対し、2026年3月は2万5000円超と、約2倍に上昇した。

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施工管理職の待遇について、高内氏は「資格や企業規模によってかなり変わるが、決して低くない」と説明。大卒で建設会社に就職するとほぼ施工管理を担当するため、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」で建設業の大卒賃金を見ると、20代後半の年収はもともと高水準で、2007年でも648.8万円だったが、2025年は674.4万円と上昇傾向が続いているという。

3KイメージとPR不足が原因

それでも建設業は長年人手不足に悩まされている。高内氏は「賃金が上昇し、残業も2024年4月から厳しく制限されたが、それでも3K(きつい、汚い、危険)のイメージが根強い」と分析。業界がもっとアピールしないと、求職者に変化が届かないと警鐘を鳴らす。

川畑氏は「UZUZグループの調査でも、若者の8割が業界の変化を『知らない』と回答した」と明かし、業界のPR不足を認めた。この認識不足が、若者のブルーカラー離れを加速させている一因となっている。

人手不足が解消されないとどうなる?

人手不足が続けば、老朽化したインフラの点検や補修が遅れ、道路陥没などの事故リスクが高まる。実際、全国で老朽化による道路陥没が相次いでおり、維持管理の遅れが指摘されている。建設業の人手不足は、国民の安全を脅かす重大な社会問題に発展しかねない。

業界団体や行政は、賃金や労働環境の改善をアピールするだけでなく、若者が魅力を感じる職種としてのイメージ刷新が急務だ。技術革新や働き方改革を進め、ブルーカラー職の価値を再定義する取り組みが求められている。

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