上場企業のトップらが経営の失敗ではなく、私的なトラブルを含む不祥事で辞めるケースが近年目立つ。コンプライアンス(社会規範の順守)意識の高まりとプライバシー重視の流れがせめぎ合い、情報開示の対応にはばらつきがある。
富士通会長の辞任、詳細は非公開
富士通が6月29日に横浜市内で開いた株主総会。2週間前に公表した古田英範会長の「不適切な行動」による辞任の詳細について、株主が経営陣に問いただした。
時田隆仁社長は「ご心配をおかけしたことをおわびする」と謝罪したものの、「取締役として不適切な行動があったことを確認し、(取締役再任の)辞退の申し入れを受け入れた」と述べるにとどめた。
富士通は取材に対し、不適切な行動は「女性に関連するもの」と説明したが、それ以上は関係者のプライバシーを理由に明らかにしていない。
ホンダ副社長も辞任、警察から告訴状受理の連絡
1年余り前の2025年4月には、業務時間外の懇親の場で不適切な行為をしたとして、ホンダが副社長の辞任を発表した。被害者による告訴状が受理されたと警察から連絡があり、同社の監査委員会が調べたという。
不祥事対応はさまざま
不祥事が起きた時の企業の対応はさまざまだ。ホステスの女性への暴行を追認したENEOSホールディングスの事例などもあり、私的トラブルと経営責任の線引きが課題となっている。



