住友商事、AI進歩でIT機器リユース事業に参入 米社に出資
住友商事、AI進歩でIT機器リユース事業に参入

住友商事は世界的なデータセンターの増設などを背景に、IT機器のリユース・リサイクル事業に乗り出す。米事業を中心に、日本国内や欧州などへ事業を拡大する方針だ。

米グリーンテックに出資

6月、サーバーなどのIT機器再生利用事業を手がける米グリーンテック・ソリューションズに数十億円を出資し、持ち分法適用会社とした。IT機器は高機能化が急速に進み、更新サイクルが短期化している。

米国ではサーバー機器の再生利用事業が成長しており、AI普及を背景にデータセンター建設が急増。数百社以上の企業が参入し、市場規模は数十億ドルに達すると推定される。

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グリーンテックの強み

住商が出資したグリーンテック社は2012年設立。これまでにIT機器120万台以上の処理実績を持ち、米大手IT製造メーカーとも取引がある。住商が注目したのは、IT機器処分に関する国際認証制度「R2v3(Responsible Recycling version 3)」に対応している点だ。米国防総省が求めるセキュリティ基準を満たすには、事業者がR2v3認証を持つことが必須となっている。

同事業を担当する総合リースSBU事業企画チームの高松佑樹氏は、「利用が終わったIT機器を回収し、データを完全消去し、そのプロセスについて証明書を発行する。リユースやリサイクル事業者へ流通させる、回収から出口までを担う事業だ」と説明する。

参入のタイミングと将来展望

高松氏は「コロナ禍での在宅勤務普及やeコマース拡大により、使用済みIT機器の二次流通が増える兆しに着目した。さらにデータセンター需要の急激な高まりにAI普及が重なり、市場が予想以上のスピードで広がると考えた」と語る。

AI普及による更新サイクルの変化については、「技術の進歩が非常に早く、メーカーの保守が3年で切れるケースも増えている。データセンター内の機材も、より高度な次世代機材へ短いスパンで置き換わるため、リユースやリサイクルに回る機器の数も着実に増えると予想している」と述べた。

グリーンテックについては、「情報管理のノウハウとデータ管理を含めた徹底したトレーサビリティが強み。自社の独自システムで完全に追跡・管理できる。1年ほど前から出資検討に入り、成長性を高く評価した」と話す。

今後の展開として、「米国市場にとどまらず、日本、欧州やアジアへのグローバル展開を視野に入れ、数百億円規模のビジネスに成長させたい。日本では、国内で強い顧客基盤を持つ三井住友ファイナンス&リース(SMFL)やシステム開発会社のSCSKと連携を進めていきたい」と語った。

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