プルデンシャル生命保険は8日、社員らが顧客から巨額の金銭をだまし取るなどした問題で、実態や原因の究明を進めてきた第三者委員会の報告書を公表する。今年1月の問題発覚後も顧客からの相談が相次いでおり、被害の金額や人数がどこまで判明するかが焦点となる。
報告書公表と記者会見の予定
午後3時からは得丸博充社長ら経営陣が都内で記者会見し、今後の経営方針や再発防止策を説明する。
問題が明らかになったのは今年1月16日。社内調査の結果、107人の社員・元社員が1991~2025年、503人の顧客から計約31億4千万円を不正に受け取っていたことが判明した。架空の投資話で金銭を詐取したり、お金を借りて返さなかったりする手口だった。顧客との信頼関係につけこんだ不正が30年以上にわたって繰り返されていた。
不正の背景と経営陣の責任
同社は、米金融グループのプルデンシャル・ファイナンシャル傘下の国内生保会社として1987年に創業した。営業を担う「ライフプランナー」(LP)は26年4月時点で4179人で、男性が中心だ。顧客から保険契約を獲得し、その見返りに会社から販売手数料をもらう。販売実績に連動する「フルコミッション(フルコミ、完全歩合)型」に近い制度をとり、富裕層や経営者を主な顧客としている。
1月の社内調査では、生活費を補うために不正に手を染めた事例があり、同社は収入が不安定になりやすい報酬制度も一因に挙げた。このほか、遊興費目当てや、株式投資で多額の負債を抱え、顧客から受け取った金銭を別の顧客への返済に回した事例なども確認された。
当時の間原寛社長兼最高経営責任者(CEO)は引責辞任を発表したものの、社内調査のみで乗り切ろうとする姿勢に当初から批判の声が上がった。同社はその後、「事実関係の一層の解明や、より実効性のある再発防止策の検討」が必要だとして、2月に元検事らでつくる第三者委員会を設けた。
今回公表する報告書では、なぜ長年にわたり多くのLPが不正に手を染めたのかという点に加え、過去を含む経営陣の責任にも注目が集まる。不正公表後も被害の申告が相次いでおり、報告書で被害の全容がどこまで明らかにされるかが焦点となる。