日経平均6万5000円割れ、キオクシア54%下落も調整と見る3根拠
日経平均6万5000円割れ、キオクシア54%下落も調整と見る3根拠

日経平均株価が6万5000円を割り込み、AI半導体メモリ大手のキオクシアホールディングス(HD)の株価は最高値から54%も下落した。市場では「AI相場の終焉」を懸念する声も聞かれるが、ケイ・アセット代表の平野憲一氏は、この下落は上昇相場の途中における調整にすぎないと指摘する。その根拠として、AI投資の構造変化、企業決算の堅調さ、そして「AIの第二幕」の到来を挙げている。

キオクシア54%下落も「健全な調整」と分析

キオクシアHDの株価は、2025年に記録した最高値から半値を大きく割り込み、投資家の間で警戒感が広がっている。しかし平野氏は「キオクシアの高値から54%の調整は、AI相場の終焉ではなく、むしろ過熱感をそぎ落とす健全なプロセスにすぎない」と述べる。

その背景には、AI向け半導体需要の構造的な変化がある。平野氏によれば、AI投資の中心はメモリから計算資源(GPUやAIアクセラレーター)へと移行しており、企業の基盤投資としてのAI需要はむしろ拡大している。このシフトにより、半導体メモリ銘柄は一時的な調整に見舞われているものの、AI関連全体の市場は拡大を続けているという。

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「AIの第二幕」が市場を牽引する3つの根拠

平野氏は、今回の下落局面を乗り越えた先には「AIの第二幕」が待っていると指摘する。その根拠は以下の3点だ。

第一に、AIアプリケーションの商用化が本格化する。 AI PC・AIスマートフォン、AIエージェント、企業向けAIソフトウェアといった分野が成長し、AIによる業務自動化(RPA)の次の波が到来する。これにより、半導体だけでなくソフトウェア・サービス企業にも利益が波及し、相場の裾野が広がる。

第二に、市場はすでに「AI第二幕」を織り込み始めている。 投資家の関心はメモリから計算資源へと移っているが、企業の基盤投資としてのAI需要は拡大しており、AI相場の上昇余地は形を変えて大きくなっている。

第三に、日米の主要企業決算が好調な可能性が高い。 平野氏は「4~6月期決算の数字が判明する8月中旬まで、かなり厳しい動きが続く」と予想していたが、今週から始まる決算が市場のトレンドを左右すると見る。

今週の注目決算:テスラ、アルファベット、インテルなど

今週は主に米国企業にスポットライトが当たる。21日はスリーエム、22日はテスラ、アルファベット(グーグル)、IBM、23日はインテル、AT&T、ハネウェル、日本ではディスコ、24日はベライゾン、アメリカン・エキスプレス、日本では信越化学工業などが決算を発表する。

平野氏は「22日~23日が当面のヤマ場」とし、注目ポイントとして「グーグルのクラウドAI成長率は25%超を維持できるか」「テスラの完全自動運転(FSD)に関する収益化コメント」「インテルのAI半導体(Gaudi3)の出荷状況」を挙げる。これらの結果が今後の市場の趨勢を決めると見ている。

日本株のヤマ場は来週:キオクシア、アドバンテストなど

日本株のヤマ場は来週に控える。28日はスクリーンHD、29日はアドバンテスト、30日は東京エレクトロン、31日はいよいよキオクシアHD、さらに8月6日にはレーザーテック、SUMCO、そして平野氏が注目するアドソル日進の決算が予定されている。

平野氏は「これらの決算のピークを過ぎて明らかになる、AI関連株以外の企業の業績も楽しみだ」と述べ、押し目買いの好機には「バイ・アンド・ホールド(買い持ち)」戦略を推奨。銘柄によっては「バイ・アンド・フォゲット(買ってから忘れるくらい放置)」でも良いとしている。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

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