三菱重工CFO西尾浩氏が語るガスタービン事業の成長戦略とAI電力需要への対応
三菱重工CFO西尾氏、ガスタービン事業の成長戦略語る

ガスタービン需要の拡大とAI電力需要の追い風

三菱重工業の西尾浩CFO(最高財務責任者)は、AI(人工知能)の普及に伴う電力需要の高まりが、同社の大型ガスタービン事業に追い風となっていると指摘する。同社は2030年までにガスタービンの販売台数を300台超に引き上げる目標を掲げており、その成長シナリオを明らかにした。

西尾CFOは「データセンターの増設やAI処理の拡大により、安定した電力供給の重要性が増している。ガスタービンはベースロード電源として需要が高まっており、特にアジア市場での伸びが顕著だ」と述べた。

アフターサービス投資の規模と収益貢献

三菱重工はガスタービンの販売だけでなく、アフターサービスにも積極的に投資している。長期的な保守・点検契約により、安定した収益源を確保する戦略だ。西尾CFOは「アフターサービス部門の売上高は年間で約2000億円規模に達し、今後も拡大が見込まれる」と説明した。

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同社はガスタービンの遠隔監視システムを強化し、予防保全によるダウンタイム削減を実現。顧客の運用コスト削減に貢献することで、競合他社との差別化を図っている。

防衛・AI領域の次の一手

三菱重工は防衛銘柄としても注目されているが、2026年度の防衛・航空分野の受注高は前年度比で減少する見通しだ。このニュースを受け、過熱した市場では手じまい売りも見られた。一方、西尾CFOは「防衛事業は中長期的に安定した成長が見込めるが、短期的な受注変動は避けられない」と冷静に分析する。

AI領域では、ガスタービン事業とのシナジーを強化。AI制御による燃焼効率の最適化や、水素混焼技術の開発を進めており、カーボンニュートラルへの対応も視野に入れている。

成長の鍵を握る大型ガスタービン市場

三菱重工の大型ガスタービンは、出力効率と信頼性で世界トップクラスと評価されている。特に、Jシリーズと呼ばれる最新型は、発電効率で64%以上を達成し、業界をリードする。西尾CFOは「今後も技術革新を続け、2030年までに300台以上の販売を目指す」と強調した。

同社のガスタービン事業は、2025年度の売上高が前期比15%増の約1兆円に達する見通し。営業利益率も10%を超え、収益の柱としての地位を確立しつつある。

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