日本企業が英字やカタカナを使った社名に変更する例が相次いでいる。海外事業の展開や拡大を見据え、海外で通じやすい社名にして発信力を高める狙いだ。帝国データバンクの調査によると、2025年に社名変更した2万1547社のうち、27%にあたる5781社が社名を英字にしたり英字比率を上昇させたりした。
日立建機が「LANDCROS」に、大谷翔平選手を広告塔に
建設機械大手の日立建機は、2027年4月から社名を「LANDCROS(ランドクロス)」に変更する。先崎正文社長は4日のイベントで「海外顧客に分かりやすい名前にした。日立ブランド以上の認知度にしたい」と理由を説明した。新社名は、大地を表す「LAND」に、同社が大切にする英語の頭文字「CROS」を掛け合わせた造語だ。
日立建機は売り上げの8割超が海外で、近年は北米や中南米事業を強化している。新社名の発信強化のため、米大リーグ・ドジャースで活躍する大谷翔平選手を「広告塔」に据えた。変更の背景には、日立製作所の事業構造改革の一環で、2022年に日立の連結対象から外れた事情もある。
水産大手「Umios」、海外比率5割超
3月にマルハニチロから変更した水産大手「Umios(ウミオス)」は、海外での通じやすさを意識した。北米や欧州で水産加工品の販売に注力し、営業利益に占める海外比率は5割超に上る。社名は、海(Umi)に、社会や地球と一体になるとの意味合いを込めて「one」と、社会課題の解決を意味する「solutions」の各頭文字を合わせた。
上場企業の場合、英字社名は海外投資家の目に留まりやすいという利点もある。ただ、英字表記は事業内容をイメージしにくく、海外向けの名称を先行して変更する企業もある。
日本特殊陶業は英文社名を「Niterra」に
自動車部品大手の日本特殊陶業は2023年、「地球を輝かせる」という意味があるラテン語に基づく造語「Niterra(ニテラ)」に、英文の会社名を変更した。国内でもニテラへの変更の可能性を探っている。
帝国データバンクの飯島大介氏は「対外的な広告宣伝の強化に加え、自社の社員に愛着を持ってもらう対応も重要だ」と話す。



