女性管理職比率が増加、サイボーが10年で42.9ポイント上昇 東洋経済ランキング
女性管理職比率増加、サイボーが42.9ポイント上昇

東洋経済『CSR企業総覧』編集部が発表した最新の分析によると、女性管理職比率は全業種平均で2018年度の7.7%から2024年度には11.6%まで増加した。女性部長比率も同期間中に4.4%から6.1%へと上昇している。これらの増加は、株主・投資家からの要請の高まりや有価証券報告書による開示義務化が主因とみられる。

業種別平均の動向と政府目標の達成状況

業種別平均値の動向をみると、女性管理職比率・同部長比率には前回に比べて大きな変動はないものの、それぞれ全業種平均値は年々ほぼ上昇している。しかし、2025年末の集計値が「第5次男女共同参画基本計画」(2020年12月閣議決定)で掲げた成果目標「2025年までに女性係長相当職30%」を期限内に達成できる見込みは低いと同編集部は指摘する。

直近10年で女性管理職比率を最も伸ばした企業トップ5

直近10年間で女性管理職比率を伸ばした上位50社のランキングでは、1位は繊維が主力だが商業施設賃貸で安定収益を稼ぐサイボーで、42.9ポイント(0%→42.9%)増加した。2位はコールセンター等への派遣と障害者雇用支援の農園事業を展開するエスプールで、41.0ポイント(4.0%→45.0%)増加。3位は傘下に近畿日本ツーリストやクラブツーリズムを擁する国内旅行が軸の大手旅行会社KNT-CTホールディングスで、30.7ポイント(1.6%→32.3%)増加。4位はみずほ(旧富士銀)系で不動産に強いリース会社の芙蓉総合リースで、25.9ポイント増加(7.5%→33.4%)。同社は2027年3月末までに管理職比率を35%以上にする目標を掲げている。5位は傘下にピーチジョンを有する婦人下着首位のワコールホールディングスで、25.5ポイント増加(13.1%→38.6%)。同社は重要な意思決定に関わる部長級以上での女性管理職比率向上にも取り組んでいる。

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女性活躍推進の共通傾向と今後の課題

ランキング上位の企業に共通する傾向は女性比率が高いことだ。例外はあるものの、女性管理職・部長職の候補となる人材のプールが大きい企業・業種のほうが、いずれの比率も高い傾向にある。そのため、まず採用段階から女性の割合を増やし、管理職候補として育成する長期にわたる人事戦略の立案と遂行が必要となる。同時に、女性活躍の推進には、当事者の女性だけでなく、同じ職場で働く誰もが働きやすい環境を整備する必要があり、これは企業全体のサステナビリティ経営に資する取り組みといえる。

初の女性首相誕生と今後の政策動向

わが国初の女性首相が誕生したが、2026年3月閣議決定した「第6次男女共同参画基本計画」の成果目標では2030年までに女性係長相当職33%という目標を掲げているものの、課題解決を先送りしただけで、女性活躍について進展している印象はまだ受けない。高市政権の下で、従来とは異なる女性活躍推進政策が実施され、企業の取り組みが変わるのか、今後の動向に注目したい。

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