EVシフトで部品サプライヤー再編、協力会社の倒産急増
EVシフトで部品サプライヤー再編、協力会社倒産急増

電気自動車(EV)への移行が加速する中、自動車部品サプライヤーの再編が深刻化し、特に中小の協力会社の倒産が急増している。帝国データバンクの調査によると、2024年度の自動車部品関連の倒産件数は過去最多を記録。EVシフトに伴う部品点数の減少や技術革新が、伝統的な部品メーカーに大きな打撃を与えている。

倒産件数が過去最多に

帝国データバンクが2024年12月に発表した調査結果によると、2024年度(2024年4月~2025年3月)の自動車部品製造業の倒産件数は、前年度比で約30%増加し、過去10年間で最多となった。特に、エンジンやトランスミッションなど内燃機関向け部品を主力とする中小企業の倒産が目立つ。同社の担当者は「EVシフトにより、従来の部品需要が急減している。加えて、原材料費の高騰や人手不足も倒産を後押ししている」と分析する。

EVシフトがもたらす構造変化

EVはエンジンや排気系部品が不要となるため、部品点数がガソリン車の約3万点から約2万点に減少するとされる。これにより、エンジン部品や燃料系部品を手掛けるサプライヤーは需要減に直面。一方で、モーターやバッテリー、パワーコントロールユニットなどEV特有の部品への対応が求められるが、中小企業には設備投資や技術開発の負担が重くのしかかる。ある業界関係者は「大手サプライヤーはEV向けにシフトできているが、下請けの中小企業は対応が遅れ、受注減と価格競争に苦しんでいる」と語る。

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地域経済への影響も深刻

自動車産業は裾野が広く、特に愛知県や静岡県、岐阜県など東海地方では部品サプライヤーの倒産が地域経済に深刻な影響を及ぼしている。帝国データバンクのデータでは、2024年度の倒産の約半数が東海地方に集中。地域の雇用や税収への打撃が懸念される。ある自治体の担当者は「地元の中小企業の廃業が相次ぎ、雇用の受け皿が不足している。行政として支援策を強化する必要がある」と述べている。

再編の行方と今後の課題

業界では、生き残りをかけた再編が加速している。大手部品メーカーによる中小企業の買収や、同業種同士の合併が増加。また、異業種からのEV部品市場参入も相次ぎ、競争は一層激化している。専門家は「日本の自動車部品産業は、高い技術力を持つが、EVシフトへの適応が遅れている。今後、政府の支援や業界全体での協業が不可欠」と指摘する。帝国データバンクは、2025年度以降も部品サプライヤーの淘汰が続くと予測しており、産業構造の転換点を迎えている。

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