政府は5日の臨時閣議で、食料品の消費税率を2027年4月から2年間、8%から1%に引き下げる方針を決めた。今秋の臨時国会に関連法案を提出する。成立すれば、1989年の消費税導入以降、初めて税率が引き下げられることになる。
「実質ゼロ」へ、所得連動給付も実施
自民党は2月の衆院選の公約で、2年間の食料品消費税率ゼロを掲げた。この2年間には消費減税に加えて、残り1%相当分(約6千億円)の所得連動給付も実施して「実質ゼロ」とする考えだ。
ただ、「実質ゼロ」には2年間で10兆円規模の財源が必要になる。高市早苗首相は赤字国債に頼らない考えを示しているが、財源確保の具体策は先送りしている。財源があいまいなまま、年金や医療といった社会保障に使われる消費税の減税に踏み切ることには与党内からも懸念が根強い。減税による財政悪化懸念から円安や長期金利の上昇が進むおそれも指摘される。
首相は「2年後に確実に戻す」と明言も、不透明感
首相は「2年後には私が責任を持って確実に税率を元に戻す」と明言し、経済状況によっては減税を続ける「景気条項」は関連法案には盛り込まない方針だ。だが、税率を一気に8%に上げることには批判も予想され、実際に元に戻せるかは不透明だ。



