骨太方針を閣議決定、「財政健全化」文言消え日銀独立性を追記
骨太方針閣議決定、「財政健全化」文言消え日銀独立性追記

政府は21日、今年の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」を閣議決定した。同時に決定した「日本成長戦略」の実行に向け、来年度予算から「新しい投資枠」を設けることなどを盛り込んだ。2001年以降使っていた「財政健全化」の文言が消える一方、日本銀行の独立性をめぐる注釈が土壇場で追記された。

高市首相「責任ある積極財政元年」と強調

高市早苗首相は、この日の経済財政諮問会議と日本成長戦略会議の合同会議で「『強い経済』と財政の持続可能性を一体的に実現する」と強調。来年度を「責任ある積極財政元年」と位置づけて年末の予算編成に臨む姿勢を示した。

高市政権として初となった今年の骨太の方針は、日本経済の低迷の理由が長年の「投資不足」にあるとして、官民が連携した「危機管理投資・成長投資」の必要性を強調。その実現のために「予算の作り方を根本から改める」とした。

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プライマリーバランス目標を事実上緩和

具体的には、財政運営の「中核目標」を政府の債務残高対GDP(国内総生産)比の安定的低下と定め、従来めざしてきた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化については、景気変動や投資の必要性に応じて、「一時的な悪化も許容しうる」とした。新しい投資枠では予算の「要求上限」を設けない。

「財政健全化」の文言が消えた経緯

骨太の方針では2001年の策定以来、「財政健全化」の文言が継続して盛り込まれてきたが、今回初めて削除された。政府関係者は「積極財政への転換を明確にするため」と説明する。一方、日銀の独立性に関しては、金融政策との整合性を懸念する声を受け、閣議決定直前に「日銀の独立性を尊重する」旨の注釈が追加された。

この方針に対し、市場では長期金利の上昇懸念がくすぶる。片山財務相は「骨太ショック」と呼ばれる市場の反応を鎮めるため、麻生太郎元首相や鈴木俊一元財務相と相次いで面会し、説明に追われた。

今後の予算編成への影響

新しい投資枠により、各省庁は予算要求の上限を気にせず事業を提案できるようになる。政府は成長分野への重点配分を促す一方、財政規律の緩みを懸念する声も根強い。年末の予算編成では、積極財政と持続可能性のバランスが問われることになる。

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