29日のニューヨーク株式市場で、主要企業で構成するダウ工業株平均が前日終値から1100ドル超下落して取引を終えた。原油高や人工知能(AI)投資への懸念に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利の据え置きを決めたことで、インフレ対応の遅れに対する不安が売りを加速させた。
ダウ平均、1153ドル安で終了
ダウ平均の終値は前日比1153.18ドル(2.19%)安の5万1594.14ドル。終値の下げ幅が1000ドルを超えるのは、2025年4月以来である。
FRBは28、29日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で5会合連続の金利据え置きを決定。しかし、インフレ率は目標の2%を上回る状態が続き、投票権を持つ12人の参加者のうち3人が利上げを主張して反対した。このため、FRBの対応が後手に回りインフレが再燃するとの不安が広がり、株安を招いた。30年物国債利回りは上昇し、米メディアによると2007年以来の高水準となった。
中東情勢悪化と原油高が追い打ち
中東情勢の悪化や原油価格の上昇も株価を押し下げた。米国とイランの攻撃の応酬が再燃するとの懸念から、指標となる米国産WTI原油の先物価格は29日、一時前日比8%近く上昇し、1バレル=85ドル台をつけた。
AI関連株にも売り
米国市場では、AIインフラへの巨額投資の持続可能性への懸念から関連企業の株が売られる流れが続いている。ダウ平均の構成銘柄では、データセンター建設需要が期待される建機大手キャタピラーや半導体大手エヌビディアの下落が目立った。



