ゆうちょ銀行は、スマートフォンの個人バンキングアプリを使って郵便局窓口やATMで貯金を引き出すサービスを拡充している。通帳やキャッシュカードを持ち歩く必要がなく、災害などの緊急時でも、スマホさえあれば必要な現金を確保できる。
「非常取り扱い」上限20万円払い戻し
「ゆうちょ通帳アプリ」は、残高・明細の確認や送金、投資信託などの金融商品の売買を含め数十の機能を備える。こうした機能に加え、5月から大規模災害の際に通帳やキャッシュカードがなくても窓口で20万円を上限に払い戻す「非常取り扱い」の本人確認に利用できるようになった。
非常取り扱いは、災害救助法が適用された地域で被災したゆうちょ銀行の口座保有者が対象となる。窓口でスマートフォン上の通帳アプリを提示してもらい、アプリ起動時の認証ができれば、本人確認を済ませたとみなす。7月28日に起きた熊本地震でも、同法の適用地域で非常取り扱いを実施している。
アプリだけでATM利用も可能
ゆうちょ銀行デジタルサービス事業部の七海英喜部長は、「スマホという本来は本人しか持っていない道具を使い、本人しか知り得ない認証を済ませることで代替する仕組みだ」と説明する。
通帳アプリの有用性は非常取り扱いだけでない。郵便局やコンビニエンスストアに設置されているゆうちょ銀行のATMは全国に約3万1100台(26年3月末時点)あり、いずれも通帳やキャッシュカードがなくても通帳アプリだけで現金の入出金ができる。
具体的には、ATMの画面上で入出金額を入力するとQRコードが表示され、それを通帳アプリで読み取って認証すれば現金が入出金される。暗証番号を打ち込む必要もない。



