関西電力は18日、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ヶ所村)の完成が遅れた場合でも、県内原子力発電所からの使用済み核燃料の搬出計画に大きな変更はないと、福井県に改めて報告した。関電側の説明は出尽くした形で、今後は関電が計画する乾式貯蔵施設の着工に必要な「事前了解」について、県の判断が焦点となる。
再処理工場の役割と遅延の懸念
再処理工場は使用済み核燃料の最終的な搬出先で、県外搬出に向けた関電のロードマップ(工程表)の中核施設だ。しかし、国が7月に青森県へ工場の完成が遅れる見方を伝えたことから、福井県は関電にロードマップへの影響について説明を求めていた。
工場では2006年から、使用済み核燃料を使って設備の性能などを確認する「アクティブ試験」が始まった。この試験で、極めて強い放射能を持った「高レベル放射性廃液」が229立方メートル発生している。この廃液の取り扱いが現在議論となっている。
廃液処理の前倒しと関電の説明
原燃は当初、工場完成後、操業開始までの間に廃液を処理する予定だった。だが「工場の信頼性を早期に確認する」(資源エネルギー庁)として、完成前の廃液処理を検討することになった。このため、目標としている「26年度中の完成」が遅れるとの懸念が出てきた。
関電の水田仁・原子力事業本部長は18日、県庁で武部衛副知事との2度目の会談に臨んだ。水田氏は、廃液処理を前倒ししたとしても、完成から操業開始までの期間が「原燃が想定している期間に比べ、短縮されうる」などと説明。使用済み核燃料については、「当面の搬出量には大きな影響はない」とした。
また、工場完成の遅れが明らかになった場合は、「県外に継続的、安定的に搬出することが見通せる実効性のあるロードマップを速やかに示す」と強調した。
県の対応と今後の焦点
武部副知事は「いただいた説明を知事に伝えた上で、立地町長の意見をうかがい、県議会での議論をお願いしていきたい」と述べるにとどめた。県の判断が注目される。



