JPEA、FIT/FIP制度で「良い太陽光」を選別する3類型を提言 コスト低減と地域貢献を両立
JPEAが「良い太陽光」3類型を提言 FIT/FIPで選別

太陽光発電協会(JPEA)は、日本の太陽光発電政策に関する提言をまとめ、FIT/FIP制度を活用した「良い太陽光」の選別と支援を訴えた。世界の太陽光新規導入量が2025年に約698GW(DC)に達し、11年間で17倍超に拡大する一方、日本の新規導入量は減少傾向にあり、世界に占める割合は2025年に0.8%程度にまで低下した(JPEA推計)。年間導入量トップ10圏外に転落している。

コスト低減と国際比較

国際的に太陽光単独および蓄電池併設時の均等化発電原価(LCOE)は著しく低下している。IRENAが2026年5月に公表したデータによれば、蓄電池併設により信頼度95%に安定化された太陽光発電のLCOEは、2020~2025年の5年間で31%低下。2025~2035年にはさらに48%の低下が見込まれている。JPEAは「太陽光と蓄電池の組み合わせは、火力電源より割安な安定電源になりつつある」と評価する。

「良い太陽光」の3類型

JPEAは、地上設置型の事業用太陽光を一律に排除するのではなく、一定の条件を満たす案件を選別し政策的支援を継続すべきだと提言。その背景には「エネルギー自給率の向上」「地域の再エネ関連雇用・投資の維持」「政府が掲げる2040年太陽光23~29%目標の達成には、屋根設置型だけでは不十分で、地上設置型事業用の導入拡大が不可欠」という問題意識がある。

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JPEAが示す「良い太陽光」の類型は以下の3つ。

1. 需給一体型

既に人為的に改変され現在も利用されている電力需要地を活用するモデル。工場・物流施設、駐車場、空港、ため池やダムでの水上設置などが該当。新たな自然改変(造成)を伴わないため「迅速な導入」が可能で、電力需要地に直接給電するため系統混雑を回避でき「系統負荷の軽減」に貢献。また、中小企業を含むサプライチェーンの短縮化、電気代削減にも直結する。

2. 太陽光発電活用型・農業型

農業の持続または地域コミュニティの維持・強化を前提とし、地域合意が形成されたモデル。営農型太陽光、地産地消型の地域マイクログリッド、自治体と連携した防災拠点活用などが対象。売電収入による農業経営の安定化を通じて離農を防ぎ、農地や担い手など国内の食料生産基盤の維持に役立ち「食料安全保障」に貢献。さらに、災害時の自立分散型電源として地域の防災機能を強化するとともに「国土強靭化」にも資する。

3. 既造成地・ネガティブポジティブ型

現在は使われず荒廃が進み、再利用が困難となった土地を再エネ用地として活用し、適切な管理を通じて自然環境の再生に貢献するモデル。対象例として、耕作放棄地(再生困難な農地)、ゴルフ場跡地、スキー場跡地、最終処分場跡地、採石場跡地などが挙げられる。再エネ事業の収益を環境管理に充てることで、国土の再生と生物多様性向上に貢献。「負の遺産の再生」と「環境価値の創出」に役立つ。

制度運用の強化

JPEAはこれら3類型について、FIT/FIP制度を活用した支援を継続し、制度内で厳格に選別・管理する仕組みを維持・強化することを求めている。また、立地要件、自治体関与、災害対応の重要性も指摘している。

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