北海道民に親しまれる乳酸菌飲料「雪印ソフトカツゲン」の商品名にあやかった勝源神社が話題を集めている。札幌市東区苗穂町にある雪印メグミルク札幌工場の敷地内に位置し、受験生や地元スポーツ選手らが必勝祈願のため続々と足を運んでいる。
鳥居の左右に飲料容器の模型
勝源神社は、同工場敷地内の一角に建つ北海道酪農の歴史を学ぶ見学施設「酪農と乳の歴史館」の1階にある。一般的な神社では鳥居の両脇にこま犬が鎮座するが、勝源神社では向かって左側に瓶容器の拡大模型、右側に現在使用している紙パックの模型が並ぶ。
神鏡の代わりに祭壇に祭られているのは、昭和31(1956)年に発売が開始された当時の瓶容器だ。北海道出身で子供時代に頻繁に飲んでいた記者にとっては懐かしい瓶が御祭神として神棚に鎮座している。
カツゲンの原点は「活素」
同歴史館の渋沢淳一館長によると、カツゲンは昭和13年に当時の北海道製酪販売組合連合会が開発した「活素(かつもと)」という乳酸菌飲料が原点だという。同連合会の関係者が中国・上海に駐屯する日本陸軍から軍人の健康管理に関する相談を受け、乳酸菌に整腸作用があると進言したことが製品化のきっかけだった。
「当時はビール瓶のような容器が使われ、すべて中国向けの出荷。国内では戦後の31年に『雪印カツゲン』という商品名で40ミリリットルの瓶入りで発売が始まった」(渋沢さん)。商品名は「活力の給源」という言葉から採用した「活」と「源」を、わかりやすいカタカナ表記にしたという。
紙パックへの移行と道民のソウルドリンクとしての定着
昭和33年には80ミリリットル瓶へ変更され、54年には紙パックに切り替わった。さらにヘルシー志向に合わせて甘みや酸味を抑えた「雪印ソフトカツゲン」という新しい商品名に一新された。「味が変わったという指摘とともに瓶容器復活の声が今も届く」といい、道民にとって大切なソウルドリンクとして親しまれている。



