ノーベル化学賞の硤合さん、地元・広島の仲間が祝福「みんなで飲もうぜ」
ノーベル化学賞の硤合さん、地元・広島の仲間が祝福

生命の謎に迫る化学的な現象を発見した東京理科大名誉教授の硤合憲三(そあいけんそう)さん(76)のノーベル化学賞受賞が7日決まった。「私の人生で最も心躍る日」と喜びを表現し、支えてくれた共同研究者や学生たちへの感謝の言葉を重ねた。

地元・広島から喜びの声

硤合さんの出身地である広島県では、ゆかりの人たちが喜びの声を寄せた。同県府中町に住むおいの硤合真大さん(46)は、ニュースで受賞決定を知った。真大さんは7日夜、報道陣に「いつかノーベル賞を取るだろうと思っていた。とにかく研究熱心で探究心がある人。(本人は)『まだ未発見のことがある』といって満足せず、これからも研究をすると思う」と話した。

旧友らが祝意を表明

母校の広島大付属小中高でともに過ごした友人たちも受賞決定を祝福した。小中高が同じだった広島市東区の大森博美さん(76)は「70年の付き合いだが、うれしすぎて、ふわふわした気持ち」と声を弾ませた。印象深いのは小学生の頃、仲間たちで行ったトンボ捕り。皆が必死でトンボを追う中、硤合さんだけは羽を休める様子をじっくり観察し、「なんでここにとまっているんだろう」とつぶやいていたという。大森さんは「子供離れした視点をもっていた」と振り返る。

昨年、仲間たちで集まった際、硤合さんは周囲から「難しい話はいいから、飲もうよ」と言われても研究について語り続けたという。「再会したら、『研究の話なんてどうでもいいからみんなで飲もうぜ』と言って祝いたい」と大森さんは興奮気味に語った。

同窓会も誇りに感じる

同じく小中高が一緒だった広島市佐伯区の竹内啓一さん(75)は昨年、硤合さんの日本学士院賞受賞を祝う会で仲間から「ぜひノーベル賞を」と言われ、照れくさそうに笑っていた姿を覚えている。竹内さんは「今度はノーベル賞受賞のお祝い会を開いて、『おめでとう』と伝えたい」と語った。

広島大付属高の同窓会「アカシア会」の槙本良二会長(66)は「昨年6月の同窓会で講演してもらい、温かい人柄を感じた。全同窓生の誇りです」と喜んだ。