祇園祭・後祭の宵山期間が21日に始まった。前祭に続き、後祭でも各山鉾町がこだわりの詰まった手ぬぐいをそろえている。
黒主山の新作手ぬぐい、黒猫がテーマ
例年ご神体の名前などにちなんで黒色や桜を取り入れた授与品が人気の黒主山(京都市中京区)は、今年は黒猫をテーマにした新作(5000円)を用意した。黒猫は、かつて山を飾った前懸を寄進するなど、ゆかりの深い檀王法林寺(京都市左京区)でまつられる、盗難や火災から人々を守る神の使いと伝わる。この伝承から、モチーフとして白羽の矢が立った。
絵柄は、イラストレーター・漫画家の窪之内英策さんが担当。桜の舞う中、着物姿の女性が黒猫を抱いている様子を柔らかいタッチで描いた。背景には黒主山の巡行も描き込まれている。開発に携わった黒主山保存会の加藤晃久さん(41)は「絵として飾ってもらい、祭り期間以外でも日常の一部にしてもらえたら」と期待を寄せる。
役行者山、新デザインの手ぬぐい
役行者山(京都市中京区)では今年、長年販売を続けているという絵柄とは別に、新たなデザインの1枚(700円)を加えた。修験道の祖といわれる役行者山のご神体、役行者らを中央に据えた。京都市左京区の聖護院門跡から譲り受けた役行者らの像の写真を基に、老舗手ぬぐい店「永楽屋」(京都市中京区)が手がけた。色は黒と緑の2種類あり、役行者の幼名「小角」にちなみ、「おづぬ手ぬぐい」と名付けた。役行者山保存会理事の林寿一さん(73)は「デザインも色味もシンプルにした」と語る。
11保存会が合同製作、結束の象徴
後祭の山鉾町の保存会は、通りに沿って北から順にそれぞれのシンボルマークを並べた手ぬぐい(800円)を合同で製作した。2000枚用意し、21日から各授与所で取り扱う。2014年に復活した後祭を盛り上げるため、山鉾町で協力して手ぬぐいを作ってきたが、コロナ禍を機に中断。22年、約200年ぶりに巡行に復活した鷹山を加えた手ぬぐいはこれまでなかったことから、今回、久々に合同で製作することにした。山鉾巡行を主催する祇園祭山鉾連合会の理事、大田正樹さん(75)は「結束の象徴であり、各山鉾のマークにも注目してみてほしい」と話している。



