広島電鉄は2日、被爆電車「653号」を使い、広島市中心部を周回するツアー「ピースループ653」を始めた。653号は1945年8月6日、江波付近で被爆し、当時と同じ青とグレーのツートンカラーをまとう。
ツアーは広島駅を起点に、市内中心部を周回する新系統「循環線」を約90分かけて2周する。車内では、往時のデザインを復元した制帽をかぶったガイドが、福屋八丁堀本店や広島赤十字・原爆病院などの前を通る際に「臨時の救護所になっていました」と解説する。
参加者は手元のタブレットで、通過場所の戦前や被爆当時の様子を記録した4本の映像を視聴し、車窓からの現在の街並みと見比べながら、平和の尊さを感じられる。
試乗会、市長らが体験
2日午前には試乗会が開かれ、市関係者ら11人がツアーの一部を体験した。松井一実市長は「タブレットからふと目を上げると、きれいになった街が目に入った。平和を体感する機会になった」と話した。
広電の横田好明専務は「80年以上走り続ける電車に乗り、過去から未来へつながる平和を実体験してもらえれば」と語った。
運行日程と料金
ツアーは10月31日までの土・日曜と祝日を中心に計19便を運行する。料金は中学生以上が3500円、小学生が1500円、未就学児は無料。
予約は旅行会社「たびまちゲート広島」のサイトで受け付けているが、8月分はすでに埋まったという。



