アイシン、AIでドア開閉を先読みする新技術を公開 30年導入目標
アイシン、AIでドア開閉先読みの新技術公開

トヨタ自動車グループの部品大手アイシン(愛知県刈谷市)が8月末、北海道豊頃町の試験場で開発中の技術を報道陣に公開した。AI(人工知能)も活用し、より使いやすくて安全な車の実現に挑んでいる。

試作車の運転席の前にアイシンの担当者が立つ。手にしたスマートフォンがデジタルキーとなり、自動でドアが開いた。運転席に乗り込んだあと、降りる際の確認のために視線を後方に移すと、再び自然にドアが開いた。何も操作はいらない。担当者は「どのドアを開けたいかを車が先読みして開けてくれます」と説明した。

骨格検知でドア開閉を先読み

開発中の「ストレスフリーエントリーシステム」は、車体に内蔵されたカメラが人間の骨格をとらえ、身体の向きや目線を推定。開けたいドアを判断して開閉する仕組みだ。

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アイシンは、エンジンなどで発生した動力をタイヤに伝える駆動系のほか、ドア関連の製品に強みを持つ。代表製品は2001年に開発したパワースライドドアで、世界シェア約70%を占める。

これまで、足の動きによってドアが開くシステムも手がけていた。だが、両手がふさがっているときには足元が見えづらいといった課題もあり、今回は人の動きそのものに着目した。

不審者検知や新工法も開発

同じ仕組みで不審者もとらえる。障害物を検知するミリ波レーダーが人の接近を判断し、録画を開始。ガラスを割ったり、前輪裏の配線を操作してカギを開けようとしたりする動きを判定すると、警告音が鳴る。

30年の導入が目標で、担当者は「AIを使い、精度を上げている。犯罪パターンの変化に合わせてアップデートできるようにもしたい」と語る。

新たな領域での開発も進む。今回、初めて披露したのが「TEKIZAIボデー」だ。車体を形作るボディーはこれまで約90もの板金部品をつなぎ合わせていたが、米テスラが20年、溶かしたアルミニウム合金を高圧で金型に射出して1度で作る「ギガキャスト」を導入。大幅なコスト減につながるため、日系自動車メーカーも採用を検討するが、巨額の初期投資や広大な土地が必要だ。

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